新たな働き方に前向きな若手エンジニア、25%がフリーランス希望 インターノウス:「YouTuber」は副業扱い
インターノウスが若手エンジニアを対象に実施したキャリアについての調査結果によると、生涯エンジニアとして働き続けたいと考えている割合は9割。「リモートワークの正社員」を希望する割合が最も多く、副業にも積極的に取り組んでいることが分かった。
インターノウスは2019年10月3日、35歳以下のエンジニアを対象にしたキャリアについての調査結果を発表した。それによると、生涯エンジニアとして働き続けたいと考えている割合は9割に上る一方で、管理職を希望する割合は3割以下だった。
若手エンジニアが目指す働き方とは
若手エンジニアが目指すキャリア像を調べたところ、技術志向が多数派で、キャリアアップやキャリアの幅を広げたいと考えるエンジニアは少なかった。具体的には、「技術スペシャリスト」との回答が最も多く、割合は56%。次いで、「CTO(最高技術責任者)やPM(プロジェクトマネジャー)などのマネジメント層」と回答した割合が24%、「ITコンサルタント」が15%だった。
次に、働き方について聞いた。「通常通勤の正社員」と回答した割合は34%で2位だった。「生活リズムの維持」「収入の安定」「チームワークにメリットを多く感じている」といった点に満足しているとの声が聞かれた。
回答率が最も多かったのは「リモートワークの正社員」で39%。「時間や場所にとらわれずに働きたい」と考えているものの、「事務手続きの面倒臭さ」などフリーランスになることで増える負担に不安を感じているようだ。
フリーランスと回答した割合は25%。これらの人々からは「職場の人間関係が面倒」「どこでも通用する技術の習得」などの声が上がり、独立志向が強い傾向にあった。なお、休暇中に旅先などで仕事をする「ワーケーション」に対しては全体の72%が「興味がある」と回答しており、若手エンジニアは場所や時間にとらわれない新しい働き方に関心が高いようだ。
副業への取り組みに積極的
一方、若手エンジニアは、副業にも積極的に取り組んでいることが分かった。既に副業を持っていると回答した割合は13%。総務省統計局の「平成29年就業構造基本調査」によると、全国の副業者比率は4%で、若手エンジニアの副業者比率はその3倍以上に当たる。
業務としては、「投資」「講師」「Webコンテンツなどの制作や開発」「YouTuber」が多かった。副業による収入は、1〜3万円が最も多く、10万円以上との回答が次点だった。
なお、今回の調査は、全国のエンジニアとして就業している17〜35歳の男女が対象で、101人から有効回答を得た。
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