「静かな退職」に潜む、将来のリスク:仕事が「つまんない」ままでいいの?(126)(1/2 ページ)
「静かな退職」とは、「会社を辞めるわけではないし必要最低限の仕事はきちんとやるけれど、それ以上のことはしない」という働き方です。「仕事漬け」だけが人生ではありません。いろんな働き方があっていい。一方で未来のことを考えると、静かな退職をすることでリスクになる場合も……。
最近「静かな退職」が話題になっていると、テレビで放映されていました。
静かな退職とは、「会社を辞めるわけではないし、必要最低限の仕事はきちんとやるけれど、それ以上のことはしない」という働き方だそうです。
仕事や働き方に対する考え方は人それぞれなので、静かな退職のような働き方も「アリ」なのかもしれません。これまでだって「仕事は仕事、プライベートはプライベート」ときっちり分けるタイプの人もいましたからね。
静かな退職のような働き方をする人が増えると「組織の活力がなくなってしまう恐れがある」といった、会社側の問題を指摘する人もいます。でも、会社のことは会社のこと。ここではいったん「自分のこと」について考えてみたい。
静かな退職が現在や未来の自分に好影響を与えるならばよいのですが、その選択がリスクになる場合もありそうです。そこで今回は「静かな退職のリスク」について考えてみます。
「静かな退職」2つのパターン
静かな退職には、大きく分けて2つのパターンがありそうです。
1つ目は、「仕事とプライベートは、はっきりと切り分けたい」「プライベートを充実させたい」というパターンです。
ワークライフバランスという言葉が一般的になってきました。人生を充実させる上では、何でもかんでも「仕事第一」ではなく、プライベートも大切にする。それも一つの選択肢です。
2つ目は、「仕事にやる気ややりがいを見いだせない」パターンです。
先日、ある大手企業の情シスで働く20代の方と話をする機会がありました。その方は「静かな退職のような働き方をしている」そうです。
「なぜ、静かな退職のような働き方を選んだのか?」理由を尋ねたところ、「やりたい仕事をやらせてもらえない」「上司に相談したが、未来を期待できるような回答が得られなかった」からだそう。いま担当している業務が、将来のスキルアップにつながると思えないため、「この会社で頑張っても意味がない」と感じるようになり、「言われたことしかやらない」と決めたそうです。だからといって「転職する気はない」そうです。
このように、「静かな退職」の動機には人それぞれの理由がありそうです。
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