副業の年収額、中央値は294万円 ライボが副業と兼業の実態調査:年収の理想と現実、その差は平均で約200万円
ライボは「2023年副業・兼業の実態調査vol.2」の結果を発表した。それによると、約8割の人が本業に満足しており、副業経験者は約3割だった。
ライボは2023年10月2日、同社の調査機関「Job総研」が実施した「2023年副業・兼業の実態調査vol.2」の結果を発表した。これは20〜50歳代の社会人を対象に、本業の満足度や副業の経験、理想の年収額などについて調査した結果をまとめたもの。
副業の年収額、最頻値は600万円
本業の満足度について聞くと、78.0%が「満足している」と回答した。内訳は「とても満足している」(16.6%)、「満足している」(26.1%)、「どちらかといえば満足している」(35.3%)。年収額について聞くと、現在の年収額は平均で570.6万円、中央値が550.0万円、最頻値が600.0万円だった。これに対して理想の年収額は平均が769.2万円、中央値が600.0万円、最頻値が600万円で、実際の平均年収額に比べて理想額は198.6万円高かった。
副業経験については、「経験あり」が32.1%、「経験なし」が67.9%だった。年代別に見ると、「経験なし」の割合が最も高かったのは20歳代で72.3%。次いで、50歳代が72.2%、40歳代が65.7%、30歳代が63.7%だった。
副業経験がある人に副業を始めたきっかけを聞くと、「本業から得る収入への不安」が最も多く、47.0%(複数回答、以下同)だった。次いで「本業にやりがいを感じづらかった」(27.8%)、「将来への漠然とした不安」(18.3%)などが上位を占めた。副業の目的については、1位から順に「収入源の確保」(64.8%、複数回答、以下同)、「キャリア形成・スキルアップ」(25.7%)、「自己実現の追求(仕事へのやりがい)」(20.9%)と続いた。
副業では収入ギャップを埋められない?
副業の年収額は、平均が326.8万円、中央値が294.0万円、最頻値が600万円。これに対して副業で得たい理想の年収額は、平均が453.6万円、中央値が500.0万円、最頻値が600万円だった。
現在勤務している会社で副業が「許されている」と回答した人の割合は68.5%。副業をしていない人に副業への興味を聞くと、「ある」と回答した人の割合は83.8%。それらの人は、「本業に余裕が出たら」(42.4%、複数回答)または、「プライベートの時間に余裕が出たら」(39.5%)、「会社の規定が副業解禁になったら」(31.9%)、副業を始めたいとしていた。
ライボは「賃金が上がらないことを背景に副業を始める人や副業に興味を持つ人が多い一方で、副業人口は少ないことから、本業の繁忙や規定が重しとなって副業で収入ギャップを埋められない状態だ」と分析している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
正社員1万5000人に聞き取りして分かった「副業の実施率」は1割未満 パーソルキャリア
パーソルキャリアは、副業に関する実態調査の結果を発表した。それによると実際に副業をしている人の割合は1割以下で、副業による平均月収は約5万円ということが分かった。「これがあるから副業は解禁しにくい」と企業が感じる懸念点とは パーソルイノベーションが実態調査
パーソルイノベーションは、同社が実施した「副業の実態調査」の結果を発表した。それによると、全ての企業規模で「今後、副業を解禁する予定がない」と回答した割合が最も多かった。ベテランフリーランスエンジニアが考える「良い現場、悪い現場」
働く現場を自分で選べるフリーランスエンジニアだからこそ、現場選びは慎重に行いたい。ベテランフリーランスたちは、どのような視点で現場を選んでいるのだろうか。