Dockerは「The 2025 Docker State of Application Development Report」の中から、AIツールと開発に関する調査結果の概要を抜粋し、ブログで紹介した。
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Dockerは2025年6月25日(米国時間)、調査レポート「The 2025 Docker State of Application Development Report」(Docker 2025 アプリケーション開発の現状レポート)の中から、AI(人工知能)ツールと開発に関する調査結果の概要を抜粋し、ブログで紹介した。
同レポートは、4500人以上の業界専門家を対象に実施した、アプリケーション開発の現状に関する年次開発者調査の結果をまとめたもの。Dockerによると、ソフトウェア開発におけるAIの利用状況は、業界、職種、データの準備状況によって大きく異なっている。
回答者は、主に2つの層に分けられる。執筆やドキュメント作成、調査など、日々の業務関連タスクにAIツールを利用している層と、AI/ML(機械学習)機能を備えたアプリケーションを構築している層だ。
業務にAIツールを利用していると答えた回答者は、全体の22%にとどまるが、業界別に見ると、1〜84%とばらつきが大きい。この割合が最も高い業界の一つが「IT/SaaS(Software as a Service)業界」だ(76%)。同業界の回答者の34%が「AI/MLアプリを開発している」と答えているが、他の業界では、この割合は8%にすぎない。
「自社は明確なAI戦略を持っている」と答えた回答者も、テクノロジー業界では73%に上るが、他の業界では16%にとどまる。つまり、AIは勢いを増しているものの、少なくとも現時点では、こうした動きは特定の業界に集中していると言える。
ユーザーの64%が「AIツールによって仕事が楽になる」と回答している。その一方で、ほぼ同じ割合の59%が「AIツールは過剰に宣伝されている」と回答している。
Dockerは「AIは、大きくもてはやされているかもしれないが、AIを実際に使ってみれば、その有用性は明らかだ。実際、ユーザーの65%が、1年前よりもAIを多用していると回答し、同じく65%が毎日利用している」と述べている。
最も利用されているAIツールは「ChatGPT」「GitHub Copilot」「Google Gemini」だ。利用率も急増しており、2024年をはるかに上回っている。ChatGPTは46%から80%に、GitHub Copilotは30%から53%、Google Geminiは19%から23%に増加している。
開発者はAIを「コーディング」に利用しているが、それ以外では、ユースケースは経験年数や職種によって異なる。
AIへの依存度も、経験年数や職種によってまちまちだ。ベテラン開発者は「全く依存していない」という回答が最も多かった。これに対し、DevOpsエンジニアは「依存度は7割程度」と回答し、ソフトウェア開発者は5割となっている。
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