ガートナージャパンは、ソフトウェアエンジニアリングにおけるAIの位置付けについての見解を発表した。生成AIによって2028年にはソフトウェア開発チームのメンバーの40%がIT以外の分野の経験者になるという。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
ガートナージャパンは2025年5月22日、ソフトウェアエンジニアリングにおけるAI(人工知能)の位置付けについての見解を発表した。同社はソフトウェア開発チームのメンバーに占める従来型ソフトウェアエンジニアリングやIT以外の学歴を持つ人材の割合が、現在の20%から、生成AIによって2028年には40%になると予測している。
現在、AIエージェントの多くは、エンジニアのパートナーとして、ソフトウェアエンジニアリングの創造的な部分に集中させることを目的としている。ガートナージャパンはAIエージェントのこういった特性が「従来型コンピュータサイエンス分野の経験がなくてもエンジニアリング職に就く人の増加につながっている」と分析している。
Gartnerのニティシュ・ティヤギ氏(プリンシパルアナリスト)は、「デザインや心理学、芸術など、サイエンスやIT、数学以外の経歴を有する人材をチームメンバーに迎え入れることで、新たな視点や創造的な問題解決アプローチを導入できる。こうした多様性は、より革新的なソリューションや、より豊かで包括的なユーザーエクスペリエンスの提供につながる」と述べている。
一方で同氏は、AIがソフトウェアエンジニアリングタスクの全てを代替できるわけではないため、短期的にはAIを活用したツールからのアウトプットのレビューに注力する必要があるとも指摘している。
「短期では、ロジックの構築やアルゴリズムの開発といった基礎スキルを備えたエンジニアの採用を進める必要があるが、将来的には、テクノロジー系と非テクノロジー系の双方の学歴の出身者で構成されるチームが主流になるだろう」(ティヤギ氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.