AIエージェント導入で従業員の約4分の1を再配置? 世界の人事責任者の予測をSalesforceが解説「企業の人員構成やスキルの在り方が変わる」

Salesforceは、AIエージェントの導入に関する調査の結果を発表した。それによると、人事責任者の80%は「今後5年間で労働力が人間とAIエージェントで構成されるようになる」と予測していた。

» 2025年05月21日 08時00分 公開
[@IT]

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 Salesforceは2025年5月8日、AI(人工知能)エージェントの導入に関する調査の結果を発表した。これは、世界の企業に勤める人事責任者を対象に実施し、200人から有効回答を得た。それによると8割の人事責任者が「今後5年以内に大半の職場で人間とAIエージェントやデジタル労働力が一緒に働くようになる」と予測していた。

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AIエージェント導入で“適材適所”が活性化

 調査結果によると、CHRO(最高人事責任者)の86%は「既存の人材とデジタル労働力の統合は職務上重要だ」と認識しており、77%が「AIエージェントやデジタル労働力によって組織構造が変わる」と予測していた。

 世界の人事責任者は、企業の人員構成やスキルの在り方を根本から見直しつつあるという。CHROの89%は、AIエージェントやデジタル労働力によって従業員をより適した新しい役割に再配置できるようになると回答。「従業員の23%を新たな役割やチームに再配置することになる」と予測している。

 調査結果によると、CHROは自社でのAIエージェント導入に合わせ、IT、研究開発、営業組織の拡大を見込んでおり、それに合わせデータサイエンティストやテクニカルアーキテクトといった技術系職種への人材の再配置も計画している。一方、顧客対応、オペレーション、財務などのチームの規模は縮小し、一部は再配置されると予測している。

 AI時代に対応するリスキリングプログラムへの関心も高まっている。調査結果によると「AIエージェントで形作られる市場で競争力を高めるために、従業員のリスキリングを進めている(または、計画している)」と回答した人事責任者は8割を超えていた。「人間がAIエージェントと協働するようになる中で、人事責任者は関係構築や協調性などのソフトスキルがますます重要になると考えている」とSalesforceは分析している。

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