EGセキュアソリューションズは「SiteGuard セキュリティレポート(2025.1Q)」を発表した。それによると、特定の攻撃手法が突出して増加傾向にあり、特に教育機関で被害が出ていることが分かった。
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EGセキュアソリューションズは2025年4月30日、「SiteGuard セキュリティレポート(2025.1Q)」を発表した。これは、イー・ガーディアンのクラウド型WAF(Web Application Firewall)である「SiteGuard Cloud Edition」が2025年第1四半期(2025年1月1日〜3月31日)に検出した攻撃の分析結果をまとめたもの。それによると、同四半期は教育機関を狙った攻撃が目立った。
2025年第1四半期に検出された攻撃で最も多かったのは「SQLインジェクション」で37.5%。次いで「リクエストURLチェック」(34.2%)、「OSコマンドインジェクション」(9.3%)、「リクエスト形式チェック」(8.2%)、「クロスサイトスクリプティング」(6.5%)が続いた。総検出数は、2025年1月と比べて同2月は約2.2倍、同3月は約5.4倍へと著しく増加した。接続元の上位は、フィンランド(36.6%)、日本(22.3%)、香港(10.5%)、米国(7.6%)、ドイツ(6.4%)だった。
2025年2月27日と3月1〜2日、8〜9日に特定の教育機関のWebサイトに対する攻撃アクセスが急増した。2月27日と3月1〜2日の攻撃はフィンランドの異なるIPアドレスから、3月8〜9日は日本のIPアドレスからのアクセスだった。攻撃種別は、リクエストURLチェックがほぼ半数だった。
EGセキュアソリューションズの直岡克起氏(セキュリティ研究所ディレクター)によると、リクエストURLチェックは通常Webサイトで公開されることのないOSやミドルウェア、Webアプリケーションフレームワークなどで使用される設定ファイルやデータファイル、バックアップファイルを取得する攻撃だ。
同氏は「これらのファイルは、意図的に公開していなくても、設定ミスやトラバーサルなどの脆弱(ぜいじゃく)性によって取得可能な状態になっている場合がある。公開を意図していないファイルが公開状態になっていると、情報漏えいやシステムへの不正アクセスにつながる場合がある」と注意を促している。
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