ChatGPTを対話システムと見なし、これまでの対話システムで用いられてきた技術との違いを整理しながら、どのようにして人間のような自然で流ちょうな対話が実現できているのかを解説する本連載。最終回は、対話システムが有する知識、共感、個性について解説する。
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今回のテーマは、対話システムが有する知識、共感、個性である。対話システムにタスクに関する知識や常識がなければ、利用者の役に立つ応答ができないのは自明である。対話システムが利用者に共感することは、対話システムの自然な応答を実現する上で重要な要素となる。対話システムに個性を持たせることは、利用者が対話システムに親しみを感じることにつながる。とりわけ、音声対話システムにおいては、昨今の音声合成技術の進展により、例えばNTTテクノクロスの製品「FutureVoice Crayon CustomVoice」[1]のように、合成音声に特定のキャラクターの個性を短時間に低コストで与えられるようになり、個性はますます重要な要素となっている。本稿では、対話システム、特にチャットbotの知識、共感、個性について、従来のルールベースと昨今の大規模言語モデルを取り上げる。
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