Microsoft、Microsoft 365 API活用を支援する「Microsoft Graph CLI」を提供開始インストール方法や使用例とは

Microsoftは、「Microsoft Graph CLI v1.0.0」の一般提供を開始した。

» 2023年12月12日 11時00分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2023年11月22日(米国時間)、「Microsoft Graph CLI v1.0.0」の一般提供を開始した。

 Microsoft Graph CLIは、あらゆるOSとシェル上でMicrosoft Graph APIにアクセスするための方法を提供するコマンドラインツールだ。2023年6月に同ツールのプレビュー版を、9月にリリース候補版を公開し、フィードバックへの対応や、バグの修正、機能の追加に取り組んできた。

 Microsoftは、v1.0.0リリース候補で次のような変更と改善を加えたとしている。

認証オプションの追加

 アプリ専用の認証オプションにマネージドIDを追加した。複数の認証オプションから選べるようになり、ユーザー体験を向上させた。CLIは、Microsoft Graphに接続するための認証オプション(Device code flowおよびInteractive browser)とアプリ専用の認証オプション(Client Secret、環境変数、マネージドID)をサポートしている。

出力の改善

 出力オプションとしてraw_jsonを追加し、出力から引用符を削除し、冗長なロギングを減らし、認証失敗時のエラーメッセージを改善し、jqのような他のツールとの互換性を高めるために出力エンコーディングをutf-8に変更した。出力形式はtable、raw_json、json、textに対応している。

実行結果の例(提供:Microsoft) 実行結果の例(提供:Microsoft)

meコマンドの追加

 サインインしているユーザーが自分自身に関する情報を取得するための、meコマンドをサポートした(自身のID、名前、カレンダー、連絡先、ドライブ、イベントなどのユーザーリソースと同様のものが取得できる)。

Microsoft Graph CLI v1.0.0をダウンロードするには

 CLIツールを実行するには、次のいずれかの環境を用意する必要がある。

  • Windows:Windows Terminalのバージョン1.18を推奨
  • macOS:最低でもバージョン10.12(Sierra)のターミナルが必要
  • PowerShell:バージョン7.3.2が必要

 Windows、Mac、Linux、Dockerに対応する各バージョンのCLIツールは以下でダウンロードできる。

Microsoft Graph CLI v1.0.0の使用例

 インストール後、Microsoft Graph CLIを使用してMicrosoft Graph APIと対話できるようになる。一般的なコマンド例は次の通り。

  • スコープのパーミッションを確認するには、コマンドに-hを追加して、パーミッションのドキュメントリンクを含む情報を表示する
  • 特定のユーザーに関する情報を取得するには、userコマンドにそのユーザーのIDまたはメールアドレスを指定する(mgc user get --id
  • 新しいグループを作成するには、groupコマンドに必要なグループ名を指定する(mgc group create --name <グループ名>)
  • ファイルをOneDriveにアップロードするには、drive itemコマンドにファイルのパスとアップロード先のドライブを指定する(mgc drive item upload --path --drive

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