パロアルトネットワークスは、IoT機器の活用とセキュリティ対策の実態に関する調査レポート「IoT Security Report 2021」を発表した。IoT機器の増加に対し、IoTセキュリティに関する国や業界の規制が追い付いていないと感じている日本企業は7割以上を占めた。
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パロアルトネットワークスは2021年10月21日、IoT(Internet of Things)機器の活用とセキュリティ対策の実態に関する調査レポート「IoT Security Report 2021」を発表した。同レポートによると「IoT機器の増加に『IoTセキュリティに関する国や業界の規制』が追い付いていない」と感じている日本企業が7割以上を占めていた。
調査は、19の国と地域(米国、カナダ、ブラジル、英国、フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、イタリア、アイルランド、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、日本、オーストラリア、中国、香港、インド、シンガポール、台湾)で、従業員1000人以上の企業に所属するIT部門の意思決定者を対象に実施し、1900人から有効回答を得た。
「IoT機器の増加に国や業界の規制が追い付いていない」と回答した割合は、世界と日本のどちらも72%。世界全体で見るとIoTセキュリティ基準の策定を求める企業が多いのに対し、日本に限って見るとIoT機器のプライバシーやセキュリティに対する取り組みに関する情報が含まれた「IoTセキュリティラベル」を機器メーカーに義務付けることを求める企業が多かった。
IoTセキュリティに対する自社のアプローチを「改善する必要がある」と回答した割合は、世界全体で96%、日本では95%だった。これに対してIoTセキュリティに対する自社のアプローチを「全面的に見直す必要がある」と回答した割合は世界で25%、日本は13%だった。
全面的な見直しが必要だと考えている内容について聞くと「脅威からの保護」(日本:65%、世界:59%)が最も多く、「IoT機器のコンテキストの把握」(日本:56%、世界:55%)、「IoT機器の可視性とインベントリの確保」(日本:55%、世界:52%)、「リスク評価」(日本:53%、世界:55%)と続いた。
パロアルトネットワークスのSean Duca氏(日本・アジアパシフィック担当バイスプレジデント兼地域担当最高セキュリティ責任者)は次のように述べている。
「IoT機器の導入はビジネスを支える重要な要素となっている。ただし、テレワーカーが企業ネットワークに接続する機器には注意する必要がある。企業はネットワークへの脅威とアクセスの監視を一層強化し、テレワークをする従業員と企業の重要資産を保護するためにも、ネットワークのセグメンテーションを徹底すべきだ」
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