大日本印刷は、小学校で必修化されるプログラミング教育に関する取り組みを明らかにした。新宿区立落合第四小学校では、スマートスピーカーの仕組みを学ぶ教材を使用して、6年生を対象に「ネットワークを利用した双方向性のあるプログラム」の授業を行う。
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大日本印刷は、2020年度に小学校で必修化されるプログラミング教育に関する取り組みを明らかにした。同社はこれまで、小学校でのプログラミング教育必修化に向けてさまざまな取り組みを進めてきた。その一つが、東京都の小学校で実施した「教科の中で年間を通してプログラミングに取り組む事例」の創出だ。
2018年度から2年間実施された「東京都小学校プログラミング教育推進」では、新宿区立落合第四小学校を対象に、4〜6年生の社会、国語、音楽、図工、総合の教科学習に向けた、プログラミングを取り入れた教科横断的なカリキュラムを作成した。
例えば5年生の音楽では、「日本の音階」を題材に自分の音楽のイメージを表現するプログラムを作成し、音色やリズムが変わると曲のイメージが変わることを学ばせた。友達の旋律とつなげてグループで音楽を作り、その音楽をイメージした抽象画を描いて鑑賞するという図画工作の学習にもつなげた。
2020年2月下旬には、スマートスピーカーの仕組みを学ぶ教材を使用して、落合第四小学校の6年生を対象に「ネットワークを利用した双方向性のあるプログラム」の実証授業を行う。大日本印刷は「この授業は、中学校で実施するより発展的なプログラミング教育へのスムーズな橋渡しを狙ったものだ」としている。
他にも「大阪市プログラミング教育推進事業(2018年度)」では、プログラミング教育に取り組むための基礎づくりに協力したという。例えば、児童の発達段階に合わせた指導方法や、プログラミング教育を実施する学年、学校のICT環境でのソフトウェアや機材の適合などだ。
文部科学省の「小学校プログラミング教育に関する指導案作成(2018年度)」では、プログラミングの言語や技能の基礎についての学習や、楽しさ・面白さ・達成感を味わえる学習活動の指導案を取りまとめている。
今後は、文部科学省の「GIGAスクール構想」で整備するICT環境を有効活用できるよう、教材配信とともにこれまでの取り組みを通して培ったノウハウを、同社の学習クラウドサービス「リアテンダント」から提供できるようにするとしている。
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