大阪&東京&仙台&台湾&ベトナム&インド&中国。海外を含む7拠点でバーチャルチームを組んで開発を行う「台湾楽天市場」の開発チームは、どのような工夫をしているのだろうか。
「@IT式 U&Iターンスタイル」は、全国各地のU&Iターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えていく。ご当地ライターたちのリアルな情報は、U&Iターンに興味のある方々の役に立つだろう。
楽天の國枝と伊藤です。「U&Iターンの理想と現実:大阪編」、前回は関西圏で働くことのリアルを、給与水準や家賃、通勤時間、電車の混雑率などから解説しました。
今回は筆者たちが実践している「働く場所にこだわらないワーキングスタイル」を紹介します。
ここ数年で、仕事をする場所にこだわらないワーキングスタイルが随分浸透してきました。楽天大阪支社が関わっている「台湾楽天市場」向けの開発スタイルも、その1つです。
台湾楽天市場は簡単に説明すると、「楽天市場」と同じマーケットプレースモデルのショッピングモールです。私たちの仕事は、台湾楽天市場の「社内オペレーター向けの、サイト運営に必要な運用ツール群」の提供で、「大阪&東京&仙台&台湾&ベトナム&インド&中国」の7拠点で、1つのバーチャルな開発チームを形成しています。
具体的には、大阪&東京&仙台で1スクラムチーム、大阪&台湾で1スクラムチーム、ある程度まとまったサイズの開発はベトナムに発注、それら全ての成果物の品質保証をインド&中国で行っています。
ここまでばらけていると、もはや「東京一極集中」や「東京が本社だから」などの概念はなく、大阪だろうが台湾だろうがフラットな関係です。
スクラム本来の考え方だと、「同じロケーションで」「毎朝顔をあわせながら」「時にホワイトボードでディスカッションできる」のがベストです。しかしわれわれは、あえて複数拠点にこだわっています。
理由は幾つかあります。
複数拠点バーチャルチームの開発は、良い人材は確保できるものの、コミュニケーションの観点では多少のロスがどうしても起きてしまいます。次ページで、われわれがどのように複数拠点での開発を進めているかを説明します。
大阪編:東京には負けへんで!――関西圏で働くエンジニアの給与水準、家賃、通勤時間、電車の混雑率
秋田編:ノマド制度を利用して地元に拠点を開設――人口減少の最先端で“余白”に挑め
子育て中のエンジニアが、移住先選びでチェックすべき4つのポイント
長野編:仕事の「数」はある、しかし……既婚エンジニアの移住と長野のIT求人事情
北海道編:ハドソンを覚えていますか?――年収、家賃、IT企業
島根編:就業も支援! コミュニティーも支援! 呑み会も支援! ――八面六臂の“おせっかい”ぶりを発揮する、松江のスーパー公務員トリオ座談会
沖縄編:ヤギはめったに食べないよ!――沖縄の歴史、言葉、通勤着
岡山編:立ち乗客3人で「すげー満員じゃあ」――岡山の交通、住宅、生活事情
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