Active DirectoryのGPOで重要となるGPOのリンクだが、リンクは、ディレクトリ・コンテナに対して行われる。コンテナについては関連記事の「管理者のためのActive Directory入門(Windows Server 2003対応改訂版) 連載第3回」などを参照していただきたい。
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コンピュータ/ユーザーの管理という面から見たActive Directoryの典型的なオブジェクト階層構成は、およそ次の図のようになるだろう。
Active Directoryの典型的な階層構成GPOをリンクすることができるコンテナは、以下の3つである(上の図中の(2)、(3)、(4))。
これらのコンテナの中でも、サイトはやや特殊である。どのコンピュータがどのサイトに属するかは、一定でない。ということは、どのサイトにリンクしているGPOがコンピュータに適用されるか、断定することができないということである。
そういった事情から、GPOをサイトへリンクすることは、ネットワーク・トポロジに依存するような場合に限るべきである。そのような場合としては、IPSecのポリシーや、ネットワーク構成にばらつきがある環境でのWSUSサーバの指定などが考えられる。
GPOとコンテナのリンクは、Active Directoryの管理ツール([Active Directoryユーザーとコンピュータ]など)で対象コンテナのプロパティを開き、[グループ ポリシー]タブで行う。
GPOとコンテナとのリンク[新規]をクリックすると、新しいGPOを作成し、同時にこのコンテナにリンクすることができる。
[追加]をクリックすると、既存のGPOをこのコンテナにリンクすることができる。
リンクの追加[オプション]をクリックすると、リンクを有効化/無効化できる。
リンクの有効化/無効化リンクだけを有効/無効化することによって、GPO自体には変更を加えずに、コンテナへのポリシー適用を有効/無効化することができる。
例えば、GPOの作成と編集は終了したが適用を延期したい場合には、コンテナとそのGPOとの間のリンクを無効にしておくことができる。ポリシーの適用を開始したくなったら、リンクを有効にすればよい。
また、何らかの問題により、特定のGPOのコンテナへの適用を一時的に無効にしたい場合には、GPOとリンク自体は残したまま、コンテナへのリンクを無効にする。問題が解決したら、再びリンクを有効にすればよい。
Active Directoryにおいても、LGPOと同じく、GPOの編集はグループ・ポリシー・エディタ(GPEdit)で行う。
MMCの[ファイル]−[スナップインの追加と削除]メニューで[グループ ポリシー オブジェクト エディタ]スナップインを追加する。すると、[グループ ポリシー オブジェクトの選択]ウィザードが開き、どのGPOを開くか選択を求められる。デフォルトでは[ローカル コンピュータ](LGPO)が選択されているが、[参照]ボタンをクリックすれば、次の画面のように、Active Directory上のGPOを一覧して選択することができる。
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