OpenAIがAI認定制度「OpenAI Certifications」を発表 ChatGPT内で学び、そのまま認定を取得可能:「ChatGPTを使う数億人の無料ユーザーに届けたい」
OpenAIは、AIによる経済機会拡大を目指す施策として「OpenAI Jobs Platform」と「OpenAI Certifications」を発表した。それぞれAI人材採用のプラットフォームと、AIスキルの認定制度となる。
OpenAIは2025年9月4日(米国時間)、採用支援プラットフォームの「OpenAI Jobs Platform」と、AI(人工知能)スキルの認定制度「OpenAI Certifications」を発表した。同社のフィジ・シモ氏(アプリケーション部門CEO)は「AIは効率化や新しい雇用創出につながるが、働き方の変化も避けられない。より多くの人がAIを使いこなせるよう支援し、企業のニーズと結び付けたい」と述べている。
学習から認定までChatGPT内で完結
今回の取り組みを進めた背景には、「ChatGPT」の圧倒的な利用規模がある。OpenAIによると、ChatGPTは毎週数億人が利用しており、その大半は無料ユーザーだ。これはAIを使う機会が一部の専門家や大企業に限られていないことを示している。このことから同社は、利用者が生産性向上やキャリア形成にAIを役立てられるよう学習や認定の仕組みを整備したという。
OpenAI Jobs Platformは、AIスキルを備えた人材と企業をマッチングする採用プラットフォームで、大企業から地域企業、自治体まで幅広い組織がAI人材を見つけられる仕組みとなっている。テキサス州商工会議所は、同プラットフォームを通じて数千のテキサス企業と人材をつなぐ構想を示している。
OpenAI Certificationsは、職場でのAI活用の基礎から、AIカスタムジョブやプロンプトエンジニアリングまで、レベル別にAIリテラシーを証明する認定制度だ。受験者はChatGPTの「Study mode」で学習を進め、そのまま認定も取得できる。
このニュースのポイント
Q: OpenAIが発表した新しい取り組みは何か?
A: 採用支援プラットフォーム「OpenAI Jobs Platform」と、AIスキル認定制度「OpenAI Certifications」を発表した。
Q: OpenAI Jobs Platformの特徴は?
A: AIスキルを備えた人材と企業をつなぐ採用支援プラットフォームで、大企業から地域企業、自治体までが利用可能。
Q: OpenAI Certificationsの内容は?
A: 職場でのAI活用の基礎から、AIカスタムジョブ、プロンプトエンジニアリングまでレベル別にAIリテラシーを証明する認定制度で、学習から認定までChatGPT内で完結できる。
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