Microsoftは、「GitHub Copilot」の拡張機能「Copilot Chat」のソースコードをGitHubに公開した。同社は「Visual Studio CodeをオープンソースのAIコーディングエディタに進化させる計画の第一段階だ」としている。
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Microsoftは2025年6月30日(米国時間)、AI(人工知能)コーディングアシスタント「GitHub Copilot」の拡張機能「Copilot Chat」のソースコードをMITライセンスで公開したと発表した。
Microsoftによると、オープンソース化の主な目的は2つ。
1つ目は、コミュニティー主導のイノベーションを促進すること。「Visual Studio Code」(VS Code)は2015年の公開から10年にわたり、オープンソースコミュニティーの貢献を通じて成長を遂げており、その成功体験をAI領域にも拡大させたいとMicrosoftは考えている。2つ目はデータの透明性向上だ。Copilot ChatがどのようなデータをAIに渡し、どのようなプロンプト設計をしているかなど、内部処理が公開されることで、GitHub Copilotの透明性を高めることができる。
GitHubのリポジトリでは、「Agent Mode」の実装方法、大規模言語モデル(LLM)に送信されるコンテキスト、プロンプトの設計、取得しているテレメトリーなどさまざまな情報が開示されている。Agent Modeを活用すれば、AIにソースコードの内容や構造、アルゴリズムなどを解説させたり、実際のコードを題材にプログラミングや設計手法を学んだりできるため、ソースコードそのものを学習やスキルアップの教材として利用できる。
Microsoftは今後、Copilot ChatをVS Codeに統合する計画だ。2025年6月時点でGitHub Copilotのコード補完支援機能のソースコードは非公開の状態だが、「今後数カ月以内にオープンソース化する」としている。
「『優れたパフォーマンス』『協力な拡張性』『直感的なユーザーインタフェース(UI)の提供』を優先するという基本方針は変わらないが、“オープンソースAIエディタ”として新たなソフトウェア開発体験を創出する」(Microsoft)
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。