次の花形職種？　組織とITの総合プロデューサー「エンタープライズアーキテクト」に必要な4要素：技術だけでなくビジネスの素養も必要

Excelon Developmentのマット・ホイサー氏は「エンタープライズアーキテクト」にとって重要な“4つのアクション”について解説した。エンタープライズアーキテクトが成功するためには、技術的な専門知識だけでなく、ビジネス洞察力やコミュニケーション能力など幅広いスキルが必要だとしている。

» 2023年08月14日 08時00分公開

[Matt Heusser，TechTarget]

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　Excelon Developmentのマット・ホイサー氏は2023年5月23日、Webメディア「TechTarget」にて「エンタープライズアーキテクト」に必要な4つのアクションについて解説した。

「見逃してはならない4つのエンタープライズアーキテクトスキル」（提供：TechTarget）

　エンタープライズアーキテクトとは、ソフトウェアシステムのメンテナンス、エンタープライズアプリケーションの設計、開発チームの管理、ビジネス側とのコミュニケーションなどビジネスとITをつなぐ役割のこと。ホイサー氏は4つのアクションについて「エンタープライズアーキテクトが成功するだけでなく、組織の戦略的目標を達成するために欠かせないこと」としている。

新たなソフトウェアアーキテクチャへの対応

　技術の進化のスピードは速く、新しいプログラミング言語や開発手法が次々登場している。エンタープライズアーキテクトには、そうした新たなソフトウェアアーキテクチャに対応できる柔軟性が必要だ。ホイサー氏は特に、設計パターンの理解と適用が重要だと考えており、「モノリス（アーキテクチャ）から離れようとする組織に大きな価値を追加する可能性がある」としている。

「認定」を最新の状態に保つこと

　技術の進歩に合わせて、エンタープライズアーキテクトは技術力を最新の状態に維持する必要がある。「AWS Cloud Solutions Architect」「Red Hat Certified Architect」など認定資格は、エンタープライズアーキテクトが特定の技術を習得していることを実証するのに役立つ。また、「TOGAF」（The Open Group Architecture Framework）、「ITIL Master Certification」などの認定資格は業務に関連する基本的なアーキテクチャモデリングとビジネスコミュニケーションの概念を理解していることを証明するという。

ビジネスの理解と専門家との連携を進める

　エンタープライズアーキテクトは単に技術の側面だけでなく、ビジネスの側面も理解し、組織の戦略的目標と調和させる必要がある。MBAの学位を取得したり、ビジネスの専門家と連携したりすることで、ビジネス側に価値を提供する方法を見つけられるとホイサー氏は言う。

　「専門家はあなたの会社にもいる。マーケティング担当者に『マーケティングに関するお気に入りの本は何ですか』と聞いてみてほしい。また、会計と財務の同僚にも同じ質問をするといいだろう。これらの質問は、興味深いビジネス上の会話を促す可能性がある」（ホイサー氏）

コミュニケーションとコラボレーションのスキルを磨く

　エンタープライズアーキテクトは異なるステークホルダーと協力し、コミュニケーションを円滑に行う必要がある。また、問題解決や意思決定においても、リーダーシップスキルを発揮することが重要だ。ホイサー氏は「コミュニケーションの記録を残すことで、意思決定の過程と結果を明確にできる」と述べている。

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