Kubernetesの旧コンテナイメージレジストリ(k8s.gcr.io)が廃止へ、プロジェクトが注意喚起マニフェストやチャートで指定している場合は対応が必要

Kubernetesプロジェクトは2023年3月10日(米国時間)、コンテナイメージレジストリのドメイン変更に伴い、注意喚起した。3月20日から新ドメインへのリダイレクトが開始されており、最終的に旧ドメインは廃止予定としている。

» 2023年03月30日 08時00分 公開
[@IT]

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 Kubernetesプロジェクトは2023年3月10日(米国時間、以下同)、旧コンテナイメージレジストリドメイン「k8s.gcr.io」(以後、旧ドメイン)の廃止に伴い、注意喚起した。

なぜドメインを変更したのか?

 Kubernetes 1.25以降、新たなコンテナイメージレジストリとして「registry.k8s.io」(以後、新ドメイン)の提供が開始され、2023年3月20日からは、旧ドメインから新ドメインへのリダイレクトが行われている。

 旧ドメインは、Kubernetesプロジェクト専用にカスタマイズされたGoogle Container Registry(GCR)でホスティングされていた。新ドメインは、Google、Amazon、VMwareなどKubernetesプロジェクトメンバーによって構築された「ベンダーに依存しない新しいコンテナイメージレジストリ」であり、複数のクラウドプロバイダーに負荷を分散させている。これにより、ダウンロード速度の向上や通信コストの削減などが期待できるとしている。

 リダイレクトの開始により、旧ドメインのトラフィックコストの削減が期待できる一方、ドメインやIPアドレスなどを用いてアクセスポリシーを厳密に適用している環境では、イメージをダウンロードできなくなる恐れがあるとしている。

ドメイン変更の影響範囲は? 

 ドメイン変更により、旧ドメインでホストされている全てのイメージが影響を受ける。Kubernetesプロジェクトのイメージ、「dns/k8s-dns-node-cache」「ingress-nginx/controller」「node-problem-detector/node-problem-detector」といったKubernetesの関連機能として提供されているサブプロジェクトも影響の対象となる。

 2023年4月3日以降、旧ドメイン上で提供されているコンテナイメージは更新されることはなく、最終的には旧ドメインを廃止する予定としている。そのため、マニフェストやチャートで旧ドメインを指定している場合は、変更が必要になる。

旧ドメインを利用しているか確認するには?

 旧ドメインを利用しているか確認したい場合は、下記のkubectlコマンドで確認できる。

kubectl get pods --all-namespaces -o jsonpath="{.items[*].spec.containers[*].image}" |\
tr -s '[[:space:]]' '\n' |\
sort |\
uniq -c

 複数のKubernetesクラスタを管理している場合は、マニフェストやチャートで旧ドメインが含まれていないか確認して修正する方法が推奨されている。

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