クラウドストレージやクラウドバックアップサービスを提供するBackblazeは、2022年の自社データセンターにおけるSSD使用統計レポートを発表した。
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クラウドストレージやクラウドバックアップサービスを提供するBackblazeは2023年3月9日(米国時間)、2022年の自社データセンターにおけるSSD使用統計レポートを発表した。
2022年12月31日時点で、Backblazeは世界中のデータセンターで23万5608台のドライブを管理していた。そのうち4299台が起動ドライブ、23万1309台がデータドライブで、起動ドライブのうち2906台がSSD、他の起動ドライブとデータドライブ全てがHDDだ。
同レポートではこの2906台のSSDについて、2022年のAFR(Annualized Failure Rate:年間平均故障率)、2020年、2021年、2022年のAFRの比較、生涯AFRを報告している。また、2022年にこれらのSSDとHDDの温度を測定した結果も比較している。
なお、Backblazeは上記の23万1309台のデータドライブ(HDD)については、2022年の使用統計レポートを2023年1月末に発表している。
Backblazeは、以前はストレージサーバの起動ドライブとしてHDDを使っていたが、2018年第4四半期から、全ての新しいストレージサーバの起動ドライブとして、また、故障したHDD起動ドライブの代替として、SSDを採用している。
Backblazeのデータセンターにおける起動ドライブの役割は、ストレージサーバの起動だけではない。起動ドライブは毎日、ストレージサーバが生成するログファイルや一時ファイルの読み書き、削除も行っている。このワークロードは、レポート対象の全てのSSDで同様だ。
2022年12月末時点でBackblazeが使用していた2906台のSSDは、5社のメーカーの13モデルで、そのほとんどがコンシューマーグレードだ。その理由については後述する。
 Backblazeがデータセンターで使用するSSDの2022年のAFR AvgAge(months):平均使用期間(月数) Drive Days:年間の正常稼働日数 Drive Failures:ドライブの故障件数 (提供:Backblaze)
Backblazeがデータセンターで使用するSSDの2022年のAFR AvgAge(months):平均使用期間(月数) Drive Days:年間の正常稼働日数 Drive Failures:ドライブの故障件数 (提供:Backblaze)Backblazeはこの統計結果について、次のように解説している。
Backblazeはこの統計結果について、次のように解説している。
SSDメーカーがさまざまなSMARTデータを記録するために使用している属性、さらには命名には、あまり一貫性がない。そうした中で、ほぼ一貫して採用されていると思われるSMART属性が、ドライブの温度だ。
SMART 194では、SSDの内部温度がセ氏で記録される。2022年に使用されたSSDの月別の平均温度を以下に示す。
Backblazeはこの統計結果について、次のように解説している。
生涯AFRは、所定のSSDモデルがBackblazeのシステムでサービスを開始して以来の全期間のデータに基づいている。このデータは2018年第4四半期までさかのぼるが、ほとんどのモデルは過去3年間にサービスインされた。Backblazeが2022年末時点で使用していた全てのSSDモデルの生涯AFRを以下に示す。
Backblazeはこの統計結果について、次のように解説している。
一方、Backblazeが最近、ストレージサーバを購入するようになったSupermicroやDellは、全てのコンポーネントをバンドルして、ストレージサーバ1台当たりの単価を設定している。「そのバンドルにエンタープライズクラスのSSDや、PCIeカード上のM.2 SSDが含まれている場合は、それで問題ない」と、Backblazeは補足している。
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