Microsoftは、仮想デスクトップエクスペリエンスを「Azure」で実現する「Windows Virtual Desktop」のパブリックプレビュー版の提供を開始した。
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Microsoftは2019年3月21日(米国時間)、Windows 7やWindows 10の仮想デスクトップ環境を、Microsoft Azureで提供する「Windows Virtual Desktop」のパブリックプレビュー版の提供を開始したと発表した。
Windows Virtual Desktopは2018年9月の発表以来、プライベートプレビュー段階にあった。MicrosoftはWindows Virtual Desktopを、「簡素化された管理、マルチユーザーのWindows 10エクスペリエンス、『Office 365 ProPlus』に最適化、『Windows Server Remote Desktop Services(RDS)』デスクトップおよびアプリのサポートを実現する唯一のサービス」と説明している。
Windows Virtual Desktopにより、Azure上でWindowsデスクトップおよびアプリを数分でデプロイ、スケーリングでき、Azureに組み込まれたセキュリティも享受できるという。Microsoftは2019年後半にWindows Virtual Desktopの一般提供を開始する計画だ。
Windows 7の延長サポートが2020年1月に終了することから、Microsoftは近いうちに、顧客がWindows Virtual Desktopを使って、無料のExtended Security Updates(ESU)が付いたWindows 7デスクトップを仮想化できるようにする。このサービスは2023年1月まで提供される。
Microsoftは、Windows Virtual Desktopのリリース以前の2018年11月に、FSLogixを買収している。FSLogixは次世代アプリケーションプロビジョニングプラットフォームを手掛ける企業。
FSLogixの技術には、大きく2つの利点がある。一つは「Outlook」や「OneDrive」にアクセスする非永続ユーザー向けにロード時間を短縮できること。もう一つは、クライアントとサーバのRDSデプロイをサポートし、オンプレミスの顧客が簡単にWindows Virtual Desktopに移行できるよう支援するとともに、ハイブリッドシナリオ向けの優れたソリューションを提供することだ。
Microsoftの主要パートナーも次のように、Windows Virtual Desktopを拡張するソリューションを提供する。
ユーザー企業にとって、Windows Virtual Desktopの最大の利点は、Azureサブスクリプションのセットアップだけで、仮想デスクトップ環境をデプロイ、管理できることだ。このとき、自社の環境に合わせて仮想マシン(VM)とストレージの種類を選択できる。予約済みインスタンスを利用したり、マルチユーザーWindows 10を使ったりすることで、コストを最適化できる。
既存の「Microsoft 365 F1プラン」や「同E3プラン」「同E5プラン」の他、「Windows 10 Enterprise E3」や「同E5」「Windows VDA」の顧客は、追加料金なく、Windows Virtual Desktopを利用して、Windows 10とWindows 7のデスクトップとアプリにアクセスできる。
Windows Serverデスクトップとアプリへのアクセスについても、既存の「Microsoft RDS」のクライアントアクセスライセンス(CAL)を持っている顧客は、追加料金がかからない。
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