本連載では、これからプログラミングやiPhoneアプリ開発を始めてみたい方を対象に、開発に必要な知識を基礎から解説していきます。今回から動く絵本アプリを作っていきます。まずは、iOSシミュレーターでアプリを実行するところまでやってみましょう。
これからプログラミングやiPhoneアプリ作成を始めてみたい方を対象に、必要な知識を基礎から解説していく本連載。第1〜7回までは、プログラミング言語「Swift」を使った初歩的なプログラムの書き方について解説してきました。初めから読んでいる方は、Swiftに徐々に慣れてきているのではないでしょうか。
今回から数回にわたって、本連載の集大成としてiPhoneアプリを作っていきます。Swiftの知識はもちろん必要ですが、iPhoneアプリを作る過程はプログラミングだけではありません。Xcodeに備わっているいくつかの機能を使って、一つのiPhoneアプリを仕上げていきます。
作るiPhoneアプリは「動く絵本アプリ」です。アプリならではの動くアニメーションを取り入れた、楽しめるアプリを作ってみましょう。本連載では『桃太郎』を題材とした絵本アプリを作ります。
今回は、XcodeでiPhoneアプリを作るための基礎知識について学びつつ、iOSシミュレーターでiPhoneアプリを実行するところまでやってみましょう。
XcodeでiPhoneアプリを作るには「Xcodeプロジェクト」を使って行います。Xcodeプロジェクトとは、一つのiPhoneアプリを構築する上で必要なプログラムやアセット(画像、動画、音声など)などのファイルを一まとまりにしたものです。
iPhoneアプリを作る上でさまざまなファイルを扱いますが、これらのファイル一つ一つではiPhoneアプリとして動かせません。それらのファイルをXcodeプロジェクトの中に入れてあげることで、Xcode上で一つのiPhoneアプリに仕上げることができます。
iPhoneアプリ作成では、全てのプログラムを自分の力で一から作り上げるわけではありません。iPhoneアプリを作る上で必要なクラスなどのプログラムやアセットファイルがアップルから提供されています。一般的には、この一式を「SDK(Software Development Kit)」と言います。iPhoneアプリ、つまりiOSアプリにおいては「iOS SDK」と呼ばれるものが提供されています。
iOS SDKの中には、さまざまなクラスが用途別に分かれて入っています。この用途別のまとまりを「フレームワーク」と言います。例えば、画面上に表示するボタンやスイッチなどのパーツは「UIKit」フレームワークに含まれています。UIKitフレームワークは、iPhoneアプリ作成で使うことが非常に多いフレームワークです。フレームワークをXcodeプロジェクトに取り込むことで、そのフレームワークに含まれるクラスなどを使えるようになります。
フレームワークに含まれるクラスなどをうまく使って、iPhoneアプリを作り上げていくのが基本的な作り方の流れです。
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