日立製作所は、データセンターのネットワークを柔軟に構築・設定変更できる仮想ネットワーク基盤ソフトウェアを販売開始する。用意したWeb APIを利用して、各種ネットワーク機器をまとめて設定・変更可能である。
日立製作所は2013年10月31日、データセンターのネットワークを柔軟に構築・設定変更できる仮想ネットワーク基盤ソフトウェア「Virtual Network Platform for Data Center(VNPF-DC)」を、同年11月1日に販売開始すると発表した。
VNPF-DCを利用すると、仮想サーバの構築・設定変更に連動して、仮想サーバが接続する仮想ネットワークの構築・設定と、その仮想ネットワークの基盤となる物理ネットワークの設定を自動的に変更できる。ネットワーク機器を設定するための各種Web APIを用意しており、プログラムから複数のネットワーク機器を一括して設定可能だ。従来、ネットワーク管理者が個別に手作業で設定していた作業を、ネットワーク機器を入れ替えることなく、プログラムによって自動化できるので、運用負荷を軽減するとしている。
提供するWeb APIは、スイッチやルータに加え、ロードバランサーやファイアウォール、VPN(Virtual Private Network)装置、帯域制御装置といったアプリケーションプロトコルを制御するネットワーク機器にも対応する。各種ネットワーク機器のデータ入出力ポートや接続関係、アドレスなどをネットワークオブジェクトとして共通的にモデル化しており、生成、更新、削除、情報取得に関するAPIは各ネットワークオブジェクトに共通である。そのため各種ネットワーク機器に対して、入出力ポートや経路選択の設定といった共通的な指示は同一APIで処理可能だ。
対応するOSは、Red Hat Enterprise Linux 6.4。価格は735万円〜(税込み)。出荷開始は2014年3月1日である。
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