最後にExchange Server 2003の標準クライアントであるMicrosoft Office Outlook 2003(以下Outlook 2003)を使ってメールの送受信を行うための設定を説明する。この作業は、Exchange Serverとは異なるマシンから行い、メールボックスを作成したユーザーでWindowsへログオンしておく。
Outlook 2003のインストール後、初めてOutlook 2003を起動する場合は、次のように「Outlook 2003スタートアップ・ウィザード」が起動される。
Exchange Server設定ページ
ユーザー名の指定■メールの送受信の確認
次はメールの送受信が正しく行えることを確認しておく。メールを作成するには、次のようにツールバーの「新規作成」をクリックする。
新規メールの作成画面ここでは、グローバル・アドレス一覧から自分自身を選択して[宛先]ボタンをクリックし、自分へメールを送信してみる。[件名]と[本文]は任意の文字を入力し、ツールバーの[送信]ボタンをクリックする。少しすると、自動的に受信して自分自身へメールが届くことを確認できる。
受信したメッセージの確認これまでの手順は、Outlook 2003をまったく起動していない場合を前提に説明したが、すでにOutlook 2003を起動していてExchange Server以外のメールサーバ(プロバイダのSMTPサーバなど)を設定しているといったケースもあるだろう。このようにOutlook 2003を起動したことがあり、「Outlook 2003スタートアップ・ウィザード」を1回でも実行している場合は、Exchange Serverを利用するための手順が異なる。これは、ウィザードの最初の画面で[キャンセル]ボタンをクリックしただけの場合にも当てはまる。なぜなら[キャンセル]ボタンをクリックしただけでも、次のOutlook 2003の起動時にはスタートアップ・ウィザードが実行されないからである。
■プロファイルの追加
Outlook 2003を1回でも起動したことがあり、Exchange Serverへの接続設定を行っていない場合は、新たに「プロファイル」を作成する必要がある。プロファイルは、Outlookの設定情報(どのメールサーバへ接続するかなど)を保存するための機能であり、初回起動時に1つ作られる。また、プロファイルが1つ以上ある場合はスタートアップ・ウィザードは実行されない。従って、Exchange Serverを利用するには、プロファイルを新しく作成する必要がある。プロファイルを作成するには、コントロール・パネルで「ユーザー・アカウント」を開き、「メール」をクリックする。
プロファイルを作成する手順
プロファイルの管理画面
電子メール・アカウント・ウィザード以上でExchange Serverへ接続するためのプロファイルが完成する。最後は、作成したプロファイルをOutlook 2003の起動時に利用するように「常に使用するプロファイル」へ設定する。
メールの送信先アドレスには、メールボックスの「エイリアス名」または「Windowsのユーザー・ログオン名」、「Windowsの表示名(フルネーム)」のいずれかを指定できる。前述したように[宛先]ボタンをクリックしてグローバル・アドレス一覧からメールの送信先を選択してもよいが、次のようにあて先ボックスへ「英数字」を入力すれば、入力した文字を先頭に持つエイリアス名を入力補完してくれる。
[宛先]ボックスを手入力した場合今回は、インストール後の動作確認として、メニューとメールの送受信の設定について説明した。次回は、パブリック・フォルダや予定表の共有など、Exchange Serverの情報共有機能について解説する予定である。
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