AI案件が増加、ITフリーランス人材に企業が求めるものとは? ギークス調査:「TypeScript」や「Python」の需要が堅調
ギークスは、2025年4〜6月の案件倍率をまとめた「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。それによると、案件数と、案件を探すフリーランスのどちらも2024年同時期より増えていることが分かった。
ギークスは2025年8月6日、2025年四半期(4〜6月)の案件倍率をまとめた「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。ここで言う案件倍率とは、案件を探すフリーランスの人数に対する案件数の割合のこと。レポートによると2025年四半期累計で案件倍率は8.01倍だった。
「IT系」「非IT系」の区別なく、AI案件は増加
各月の案件倍率は、2025年4月が8.15倍、5月は8.02倍、6月は7.88倍だった。ギークスによると、4〜6月は既存サービスやツールへのAI(人工知能)機能の追加や実装、AIエージェントの導入など、AIに関連する案件が多く見られたという。
企業が求めるスキルを見ると、「TypeScript」や「Python」の需要が堅調だ。言語スキルに加えてコンサルティング職やPM(プロジェクトマネジメント)職など、開発プロジェクトの上流工程から品質やスケジュール、コミュニケーションなどの管理を任せられる人材の需要も高い。
一方、「案件を探すフリーランス」の中で人気が集まっているのは、スキルや技術に加えて、プロジェクト全体を俯瞰(ふかん)し、チーム内で率先してコミュニケーションを取る姿勢や、AIの導入によって新たに生じるリスク管理への意識が高い人材だ。
2025年7〜9月についてギークスは「案件数は7〜8月は横ばいで推移し、9月以降に増加」と予測している。案件を探すフリーランスに関しては、9月末で案件が終了し、次の案件を探す人が増える影響から「7月は横ばいで推移し、8月中旬以降に増加する」とみている。同社は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進やデジタル化にAI活用が欠かせなくなってきているため、「IT企業と非IT企業のどちらでもAI関連の案件が増える」と分析している。
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