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現場とベンダーのゴールの違いを最小限に抑える「デジタル活用の手引書」 日本CTO協会が公開:多くのCTOとパーソルホールディングス、三菱UFJ銀行、LIXILの知見を集約
日本CTO協会は「大手事業会社向け DX Criteria」を公開した。企業のデジタル化推進において経営視点と技術視点のギャップを埋め、「統一された目標に向かうための方向性を提供する」としている。
日本CTO協会は2023年12月19日、「大手事業会社向け DX Criteria」を公開した。企業がデジタル技術を活用するために必要な要素を多角的に体系化したもので、初級編と中級編に分かれている。同協会によると「業務現場と外部ベンダーのゴールの違いを最小限に抑えるための架け橋の役割を果たす」という。
「どこから始める? 何を重視する?」のレベルで解説
“大手事業会社向け DX Criteria”は、事業会社や金融機関がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する際の羅針盤となるように、パーソルホールディングス、三菱UFJ銀行、LIXILから吸い上げた共通課題や取り組みを反映している。
初級編は「デジタル変革を進める準備ができる」という状態を目指しており、「チーム」「システム」「データ駆動」「デザイン思考」「コーポレート」の5つのテーマのうち、最初に何から始めるべきかといった内容が説明されている。全社員がコミュニケーションの割合を増やすことに重点を置いているという。中級編は、特に長年続いた制度や文化の変革に向けて人事制度の改革に重点を置いており、サービスや製品の成果物責任を自社で負い、開発スピードが出せる状態を目指すための項目が記載されている。
同協会は「日本CTO協会が持つケイパビリティによって、歴史ある日本の事業会社が新たな時代のリーダーシップを築く支援をする」としている。
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