APIキーの発行や管理は不要　「Claude」でノーコードによるAIアプリの作成、共有が可能に：開発者はAPI使用に関する費用を負担しなくてもよい

　プロンプトで指示すると、Claudeはそれに基づいてコードを記述し、「Claude API」を利用するAIアプリケーション（つまり、アーティファクト）を作成する。ユーザーインタフェース（UI）は「React」で作成される。

　ユーザーがClaudeにフィードバックを与えると、Claudeはそれに基づいてコードをデバッグし、改善する。改善されたアプリケーションは、「アーティファクトスペース」でリンクを通じて即座に共有できるため、デプロイ（展開）作業は不要だ。Anthropicは「Claudeがプロンプトエンジニアリング、エラー処理、AI機能のオーケストレーションなどの技術的な細部を処理するため、ユーザーはアイデアの実現に集中できる」としている。

　ただし、2025年6月現在は、外部APIの呼び出しや永続ストレージは利用できないといった制限があるため注意が必要だ。

claude.aiを使ったインタラクティブAIアプリケーションの作成（クリックで「YouTube」に移動、提供：Anthropic）

コストや手間をかけずにAIアプリを共有

　アーティファクトスペースから共有したClaudeベースのAIアプリケーションをユーザーが利用する場合、ユーザーは自分のClaudeアカウントでログイン（認証）する。アプリケーションを利用する際に使ったAPIの利用料については、アプリケーションを作成、共有したユーザーではなく、利用者に請求される。

　つまり、AIアプリケーションを作成、共有したユーザーは、API使用に関する費用を負担しなくてもよい。利用者が増加した場合も、対応するためのスケーリングの複雑さやコストを心配せずに済む。また、APIキーの管理も不要となっている。

コミュニティーのアイデア

　Anthropicによると、早期ユーザーは既にインタラクティブアーティファクトを使用して、以下のようなAIアプリケーションを作成している。

• 会話を記憶し、プレイヤーの選択に適応するNPC（ノンプレイヤーキャラクター）を持つAI搭載ゲーム
• 個人のスキルレベルに合わせてパーソナライズされた指導を提供する学習ツール
• ユーザーがCSV形式のファイルをアップロードし、自然言語でフォローアップの質問をするデータ分析アプリケーション
• スクリプトから技術ドキュメントまで、あらゆる作業を支援する執筆アシスタント
• 複雑なタスクのために複数のClaude呼び出しのオーケストレーションをするエージェントワークフロー