これは便利かも！　チェックポイントとして手軽に使えるAzure仮想マシンの「復元ポイント」：Microsoft Azure最新機能フォローアップ（175）

画面2　「復元ポイントコレクション」作成時に最初の完全なバックアップが作成され、その後の復元ポイントは増分で作成される（手動）

　各復元ポイントには、Azure仮想マシンの構成とクラッシュ整合性（仮想マシンが停止している場合）またはアプリケーション整合性（Windowsゲストの「ボリュームシャドウコピーサービス（VSS）」と連携、Linuxゲストの場合はファイル整合性）のディスクのバックアップが含まれます。

　復元ポイントは、Hyper-V仮想マシンの「チェックポイント」（旧称、スナップショット）と同じように必要時に作成できますが、復元ポイントからの復元はHyper-V仮想マシンのロールバック（チェックポイントの適用）のようにはできません。

　復元ポイントに含まれるディスクから新たなマネージドディスクを作成し、そのディスクをアタッチしたAzure仮想マシンを新規作成することで復元することができます（画面3）。

画面3　復元ポイントの1つを選択し、復元ポイントから仮想ハードディスク（マネージドディスク）を作成し、それを新規作成する仮想マシンにアタッチする

　つまり、実行中のAzure仮想マシンの状態は復元ポイント内のバックアップには含まれず、実行中の状態を復元することはもちろんできません。完全に整合性のあるAzure仮想マシンの状態をバックアップしたいのであれば、Azure仮想マシンを停止（割り当て状態を含む）した状態で復元ポイントを作成するとよいでしょう。

　復元ポイントの作成機能は、Azure CLI（az restore-point createなど）やAzure PowerShell（New-AzRestorePointなど）からも実行できるので、独自の自動化ソリューションに簡単に組み込むことができます。現在のAzure Backupもまた、Azure仮想マシンのバックアップを1日に複数回作成するために、復元ポイントの機能を使用しているということです。

　復元ポイントの利用方法の詳細や制限事項、プレビュー段階の機能については、以下のドキュメントを参照してください。

• Quickstart: Create VM restore points using APIs［英語］（Microsoft Docs）
• Support matrix for VM restore points［英語］（Microsoft Docs）