「Oracle Database」から「SQL Server」へ、マイクロソフトが無料乗り換えプログラム:コスト競争力をアピール
マイクロソフトは、「Oracle Database」から「SQL Server」に移行する顧客に、SQL Serverライセンスを無償提供するなどの乗り換え促進プログラムを打ち出した。
米マイクロソフトは2016年3月10日(米国時間)、米国ニューヨークで開催した次期データベースプラットフォーム「SQL Server 2016」の紹介イベント「Data Driven」で、「Oracle Database」からSQL Serverに移行する顧客に、SQL Serverの必要なライセンスを無料で提供すると発表した。
この乗り換え促進プログラムのWebサイトによると、Oracle DatabaseからSQL Serverに移行する顧客は、無料のトレーニング(Oracle Database管理者向けのSQL Server Essentials)と移行支援サービスも受けられる。ただし、SQL Serverライセンスの提供を受けるには「ソフトウェアアシュアランス」を契約する必要がある。また、無料トレーニングおよび移行支援サービスが提供されるのは、2016年6月30日までとなっている。
マイクロソフトは乗り換え促進プログラムサイトで、「SQL Serverはセキュリティ、パフォーマンス、価格において業界をリードしている。並ぶものはないことを証明したい」としてSQL Serverへの移行を呼び掛けている。
SQL Server 2016は、インメモリデータベースや「Always Encrypted」「Stretch Database」など、標準ライセンスで利用できる機能が多数用意されている。こうしたことからマイクロソフトでは、SQL Server 2016について「データベースのTCOの低さは業界随一」としており、乗り換え促進プログラムの説明パンフレットでも、「SQL Server 2016のTCOはOracle Databaseの10分の1未満」とアピールしている。
一方のオラクルでは、先ごろOracle Databaseについて、グループ/部門内のビジネスアプリケーションに適したライセンスとして「Standard Edition 2(SE2)」を導入し、「Standard Edition(SE)」「Standard Edition One(SE One)」の販売を終了した。この変更はSE Oneユーザーにとって実質的な値上げになることから話題になっていた。
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