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サブネットマスクの計算をマスターするネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座(8)(2/2 ページ)

本連載では、シスコシステムズ(以下シスコ)が提供するシスコ技術者認定(Cisco Career Certification)から、ネットワーク技術者を認定する資格、CCNA(Cisco Certified Network Associate)を解説します。CCNAは、2007年12月に改訂されたばかりで、2008年1月現在、新試験の情報がまだ少ない状況です。よって本連載は、改訂前の試験(640-801J)で解説をしますが、新試験の解説が可能になり次第、新試験(640-802J)も含めて解説していきます。

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ネットワーク部とホスト部

 IPアドレスは、対象となるホスト(ネットワークを介して別の機器やコンピュータにサービスや処理能力を提供するコンピュータ。提供を受ける機器は、クライアントや端末と呼ばれる)がどのネットワークに所属しているのかという情報も表現しているため、ネットワーク部ホスト部で構成されます。ネットワーク部とは、その名のとおり、LANなど、IPアドレスのネットワークの部分のことを表します。そして、ホスト部によってネットワーク内のホストを特定します。ネットワーク部とホスト部の境界がどこになるのかを表現したものを「クラス」と呼びます。

 オクテットごとに分解したものを「クラスフル」と呼び、クラスA〜Cが用意されています。上位nビットをネットワーク部として分解したものを「クラスレス」と呼び、「CIDR(Classless Inter-Domain Routing」方式が一般的に使用されています。

 ネットワーク部とホスト部の境界を表現するのが「サブネットマスク」です。「ネットワークマスク」とも呼ばれます。サブネットマスクは、ネットワーク部を表すビットをすべて「1」にセットしたアドレスです。例えば、第1オクテットのみがネットワーク部であれば、「11111111.00000000.00000000.00000000」がサブネットマスクになります。10進数で表記すると「255.0.0.0」です。IPアドレスとサブネットマスクの両方を表現するには「192.168.0.5/255.255.255.0」というようにサブネットマスクをすべて指定する方法と、「192.168.0.5/24」というようにネットワーク部のビット数を指定する方法があります。左から24ビットまでがサブネットマスクという意味です。

確認問題3

問題

 192.168.30.25/22のネットワークアドレスを選択しなさい。

a. 192.168.24.0

b. 192.168.30.0

c. 192.168.32.0

d. 192.168.28.0

e. 192.168.0.0

正解

 d

解説

 IPアドレスとネットワークマスクが分かれば、ネットワーク部を計算することが可能です。ネットワーク部のアドレスを求めるには、IPアドレスとネットワークマスクの論理積を求めます。論理積は、両方が1のものです。 ネットワークアドレスを求める場合、IPアドレスのホスト部(今回の場合、左から23ビット以降)をすべて0にし、「11000000.10101000.00011100.00000000」とします。第3オクテット「00011100」を10進数にすると、「16+8+4=28」。よって、ネットワークアドレスは、「192.168.28.0」です。

IPアドレス 192.168.30.25 11000000.10101000.00011110.00011001
サブネットマスク(22) 255.255.252.0 11111111.11111111.11111100.00000000
ネットワークアドレス 192.168.28.0 11000000.10101000.00011100.00000000

 選択肢aは、サブネットマスクが/21(255.255.248.0)の場合の結果です。選択肢bは、サブネットマスクが/24(255.255.255.0)、またはサブネットマスクが/23(255.255.254.0)の場合の結果です。選択肢cは、サブネットマスクが/20(255.255.240.0)、選択肢eは、サブネットマスクが/19(255.255.224.0)の場合の結果です。


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