NTTデータ先端技術、HinemosのVM管理機能「KVM」版をリリース クラウドとのハイブリッド運用を強化:多様化する仮想化環境を一元管理
NTTデータ先端技術の統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」のVM管理機能の対象プラットフォームとして、オープンソースのハイパーバイザー「KVM」版が追加された。
NTTデータ先端技術の統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」の仮想マシン(VM)管理機能の対象プラットフォームとして、オープンソースのハイパーバイザー「KVM」(Kernel-based Virtual Machine)版が新たに追加された。NTTデータ先端技術の協力会社として、Hinemosの開発や営業を行うアトミテックが2025年10月21日に発表した。Linuxに標準搭載されているKVMが、コスト効率や柔軟性の高さから注目を集めていることに対応したものだ。
KVM対応でハイブリッドクラウド運用を強化
HinemosのVM管理機能の対象プラットフォームとして、KVM版が2025年10月1日にリリースされた。これにより、クラウドサービスやオンプレミスの仮想化環境にまたがるハイブリッドクラウド環境を一元管理する機能が強化される。
VM管理の対象プラットフォームとして、既に以下のクラウドやハイパーバイザーが対応済みだった。
- Amazon Web Services(AWS)
- Microsoft Azure
- Google Cloud
- Oracle Cloud Infrastructure(OCI)
- VMware
- Hyper-V
クラウドサービスの利用が進む一方で、コストやセキュリティ、性能要件などの理由から、オンプレミスの仮想化技術を併用するハイブリッド運用が広がっている。今回の対応は、運用が多様化し、KVMが再び注目を集める中で、クラウドサービスとオンプレミスのインフラをシームレスに統合管理する機能強化の一環という位置付けだ。
Hinemosのクラウド・VM管理機能では、クラウドサービスや仮想化環境のアカウント情報を登録することで、構成情報を自動検出し、運用を開始できる。主な機能は以下の通り。
- VM・クラウドプラットフォームの監視
- VM・クラウド専用リソースの監視
- 課金情報の管理・監視
- リソースの制御・自動化
- クラウドログの監視
- クラウドサービスとのイベント連携
マルチクラウドやハイブリッドクラウドの利用拡大、仮想化基盤の見直しなどによってシステム運用環境が多様になりつつある。KVM版のリリースもより幅広いプラットフォームを統合的に管理することが求められる状況に対応するものだと言える。
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