OpenAIが「GPT-5」を発表 「Cursor」「Windsurf」「Codex CLI」などに最適化:「AIにどこまで深く考えさせるか」を調整可能に
OpenAIはAIモデル「GPT-5」を発表した。思考機能を標準搭載し、数学、科学、法律など幅広い分野で実用的な回答を提供するとしている。ChatGPTおよびAPIを通じて利用可能だ。
OpenAIはAIモデル「GPT-5」を発表した。「ChatGPT」の標準モデルとして提供される他、API経由でも利用可能だ。同社によると、文章作成、リサーチ、分析、コーディング、問題解決まで幅広い業務に対応するという。
「Cursor」「Windsurf」「Codex CLI」などに最適化
OpenAIはGPT-5について「まるで各分野の専門家チームが常駐しているかのような応答を実現する」と説明している。テキストと画像入力の両方に対応し、コンテキスト長は最大40万トークン、出力は最大13万トークンに拡張されている。「GPT-5 mini」「GPT-5 nano」などのバリエーションも用意されており、用途やコストに応じて選択できる。
開発者向け機能としては、推論のためのパラメーター「minimal」「verbosity」がAPIに追加された。minimalは「思考の深さや処理量を減らして高速化する設定」、verbosityは「出力の長さや詳細度を調整する設定」となっており、これらのパラメーターを調整することで応答の詳細度や推論の簡略化を調整することが可能となった。また、同社によると「Cursor」「Windsurf」「Codex CLI」などのエージェント型コーディングツールにおいても優れた成果を発揮するようファインチューニングされているという。
ビジネス利用においては、企業が利用している「Googleドライブ」や「Microsoft SharePoint」などと連携することで、社内のコンテキストを踏まえた回答を生成できるため、同社は「重要業務の効率化と品質向上が期待できる」としている。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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