海外ITエンジニアは“AIの救世主”か ヒューマンリソシア調査で見えた「成果と課題」:日本語「以外」の課題は?
ヒューマンリソシアは、日本企業における海外のIT人材活用に関する調査結果を発表した。AIやデータサイエンスの専門知識を持つ海外ITエンジニアが、日本企業で期待以上の成果を挙げていることが分かった。
ヒューマンリソシアは2025年7月29日、日本企業における海外ITエンジニアの活用実態に関する調査結果を発表した。これは、海外のITエンジニアを採用したことがある日本企業の採用担当者を対象に、採用後に感じたメリットや、課題について調査した結果をまとめたもの。280人から有効回答を得た。
期待以上の成果が出たもの、期待より成果が出なかったもの
調査では、「語学力」「最新技術への精通」など、海外ITエンジニアに期待する要素について企業の回答を集計し、採用前と採用後のギャップについて調べた。
調査結果によると「AI(人工知能)やデータサイエンスなどの技術や知見を持つ、採用が困難なエンジニアを採用できる」という要素のギャップが最も大きく、8.1ポイントだった。これは、採用前に期待していたよりも成果が得られたと感じている企業の方が多かったことを意味している。同様に、「海外とやりとりできる語学力がある」は採用前の期待値と比べて6.6ポイント、「海外で使われている最新の技術やトレンドに精通している」は3.2ポイントのギャップがあった。
調査では、海外のIT人材を採用する前後の懸念についても尋ねている。事前の不安を上回る課題としては「日本語での社内コミュニケーション」「残業や休日出勤など労働時間に対する考え方の違い」などが挙がった。ヒューマンリソシアは「文化に起因する価値観の違いが課題となっている」と分析している。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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