さくらインターネット、マイクロソフト、アイティーエムが企業向け“迅速”IoT導入支援で協業:2020年までにIoT通信モジュール1500万台以上をAzureへ接続
さくらインターネット、日本マイクロソフト、アイティーエムの3社が、共同で企業向けIoT導入支援施策を推進する。IoT開発者向けワークショップや共同セミナーなどを開催し、ユーザー企業自身が容易に検証できる環境を整えていく。
さくらインターネット、日本マイクロソフト、アイティーエムは2017年5月9日、IoT(Internet of Things)関連ソリューションで協業すると発表した。企業のIoTシステム導入を支援する施策を共同で推進し、2020年までに、さくらインターネットのIoT通信モジュールをパブリッククラウドのMicrosoft Azure(以下、Azure)上で1500万台以上接続することを目指す。
さくらインターネットと日本マイクロソフトは、既にAzureで提供しているIoT向けの双方向通信サービス「Microsoft Azure IoT Hub」とさくらインターネットのIoTプラットフォームサービス「sakura.io」の接続検証を済ませており、2017年5月現在、両システムのセキュアな連携を実現しているという。この連携によって、利用者は新規にIoT連携システムを開発することなく、sakura.ioで提供されるIoT通信モジュールから、Microsoft Azure IoT Hubのデータ分析プラットフォームへシームレスに接続できる。なおsakura.ioは、通信モジュール1台当たり60円/月で利用できるようにした価格設定も特長としている。
一方のアイティーエムは、Azureの導入支援/運用監視サービスとセキュリティ診断サービスの提供を2017年7月に開始する。セキュリティ診断サービスは、IoTシステムに対して攻撃者からの悪意のある攻撃や情報漏えい事故などのリスクを未然に防ぐことを目的とするもの。これらをサービスとして一元的に提供することで、運用担当者の煩雑なIT運用業務から解放し、自社のビジネス成長を目的とする本来の業務に集中できるようになるとしている。
併せて、利用者やパートナー向けのPoC(Proof of Concept:概念検証)にも対応する。日本マイクロソフトが事務局を務めるIoTビジネス共創ラボを拠点に、ソリューション化の検討を具体的に進められるように支援する。さらに、ハンズオンドキュメントや、連携する通信モジュールのサンプルコードなども公開予定。3社共同でのIoT開発者向けワークショップや共同セミナーなどの開催とともに、利用者自身で手軽に検証できる環境も整備していく予定だ。
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