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@IT > ネットワークインフラをビジネスインフラに変える第3世代のCatalyst 6500 |
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企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2003年11月26日 |
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企業におけるネットワーク構築が新たな局面を迎えています。国内のあるメガバンクがダークファイバを利用して構築した全社的なインフラはその1つの象徴ともいえます。この銀行では、主要拠点間をギガビットクラスの帯域幅で接続し、WAN経由でLANと同様にストレスのないネットワーキングを実現して、音声や動画配信を統合しました。さらにバーチャルLANを駆使することで、複数の拠点にまたがる仮想オフィスを構築し、今後の組織変更や新サービスの展開にも容易に対応することのできる機動性と柔軟性を確保しています。 このケースのように、ネットワーキングがビジネスを支える基盤として機能するとともに、戦略的なツールとしての性格を帯びてくると、各拠点におけるネットワークインフラもさらなる高速性とインテリジェンスが求められてきます。 Catalyst 6500は、こうした新しいニーズに応えるべく、マルチ10Gbpsインターフェイスの提供や各種サービスの処理性能の強化によって、キャンパスLANや通信事業者のエッジを支えるスイッチとしてさらなる進化を遂げています。
Catalyst 6500では、2ポートと4ポートの10ギガビットイーサネット・インターフェイスモジュールが新たに提供されます。ほかのスイッチベンダにおける10ギガビットイーサネット対応が、単一ポートのモジュール提供にとどまっているなかで、いち早く複数ポートモジュールがラインナップに加わりました。これにより、10ギガビットイーサネットをアップリンクとして用いるだけでなく、複数ポイントに分配するような使い方が可能になりました。1シャーシあたりで、最大32ポートの10ギガビット接続を構成が可能です。どちらのモジュールも、新製品のスーパバイザエンジン720と併用することで、720Gppsのバックプレーンに40Gbpsで接続できます。従ってインターフェイスが高速化されてもスイッチ能力がボトルネックになるということがありません。サービスプロバイダもまたこれを活用して、10Gbpsのディストリビューションネットワークを構築することが可能です。しかも従来の機器に比べて大幅なコストダウンが実現します。
4ポートモジュールのポート単価は参考価格で100万円台と、10ギガビットイーサネットが身近なものとなるような価格的魅力を備えています。2ポートモジュールは、ポート単価が4ポートモジュールより高く設定されていますが、150ミリ秒という深い通信バッファを搭載し、トラフィックシェーピングをも可能としています。また、このモジュールでは、バーチャルLANごとに16のトラフィック キューを設定でき、きめ細かなトラフィックの優先制御が実行可能です。 このほかにも端末収容における使い勝手を向上させる新機能を兼ね備えた2種類の48ポートの10/100/1000Mbpsイーサネット銅線インターフェイスモジュールが登場しました。256Gbpsのバックプレーンに接続できるタイプと、32Gbpsのバックプレーンに接続するタイプです。これらのモジュールによって、1シャーシあたり最大で576ポートの1Gbps接続を提供することができるようになります。 これらの48ポートの10/100/1000Mbpsイーサネットモジュールには、ケーブル障害の検出を容易にするTDR (Time Domain Reflectometer)機能が備わっています。TDR機能とは、ケーブルのインピーダンスが急激に変化すると、この上を流れる信号が反射して戻ってくることを利用し、反射信号の大きさと遅延を基に、ケーブルが端末やパッチパネルから抜けていることを検知し、ケーブルが断線している場合にはその障害箇所を特定するための情報を提供します。ケーブルの障害は、トラブルシューティングが面倒なものの1つです。TDR機能は、トラブルへの迅速な対応により、業務への悪影響を最小限にとどめるのに役立ちます。 さらにこれらの48ポートの10/100/1000Mbpsイーサネットモジュールでは、オプションのインラインパワー ドータカードの搭載により、各ポートへの電源供給も可能で、IP Phoneの接続に便利です。従って、必要なモジュールだけに電源供給機能を搭載することができ、投資を効率的に進めていくことができます。 また、48ポートの10/100/1000Mbpsイーサネットモジュール256Gbps接続対応モジュールでは、スーパバイザエンジン720との組み合わせにより、トラフィックレートの上限をユーザー単位で設定したり、特定のワークグループあてのトラフィックレートを制限したりすることもできるようになり、通信事業者や企業におけるサービスコントロールの余地を広げてくれています。 もちろん、最近、社内のセキュリティを高めるという面で注目されている。有線/無線の双方におけるIEEE802.1Xのサポートは、Catalyst 6500にも当てはまります。従って、モバイルな業務環境を実現しながら、統合的なユーザー認証と、ユーザー情報に連動したバーチャルLAN割り当てにより、的確なセキュリティ確保とサービスレベルのきめ細かな制御が可能になります。
過去数年にわたり、企業や通信事業者におけるデータ伝送パフォーマンスの要求レベルはどんどん高まってきました。それだけでなく、音声や動画などさまざまな性質のトラフィックを的確に優先付けして、それぞれのトラフィックを安定的に伝送するトラフィック制御機能や統合されたセキュリティ機能が求められ、さらにこれらの機能にかかわる処理を高速に実行することが求められるようになってきています。 Catalyst 6500シリーズは、こうしたニーズに対応して2度にわたる進化を遂げています。1999年に登場したCatalyst 6500の第1世代は、32Gbpsのシェアドバックプレーンがすべてのトラフィックをまかなう設計となっており、さらにスーパバイザエンジンがレイヤ3処理を一手に引き受けていました。第2世代ではスーパバイザエンジンIIとクロスバーファブリックモジュールの導入により、インターフェイスモジュール間で256Gbpsのスイッチング容量を実現しました。さらにdCEF(distributed Cisco Express Forwarding)対応インターフェイスモジュールが、レイヤ3スイッチングをローカルに実行できるようにし、転送パフォーマンスを大幅に向上させています。 そしてCatalyst 6500は第3世代に入りました。新たに投入された新スーパバイザエンジン720は、その名のとおり720Gbpsのスイッチングバックプレーンを備えています。これによって複数ポート10ギガビットイーサネット・インターフェイスモジュールや高密度のギガビットインターフェイスモジュールの性能をフルに生かすことができます。レイヤ3スイッチングでは、dCEF対応インターフェイスモジュールとの併用で、安定的に4億パケット/秒を発揮することができます。これまでCatalyst 6500では、ワイヤスピードでのQoSやアクセス制御リスト処理を提供してきましたが、さらにSUP720にドータカードとして搭載されているPolicy Feature Card 3Aでは、IPv6、NAT、GREなどのハードウェア処理を実現し、高速ネットワークコアでの利用にも十分対応できるものとしています。
このようにCatalyst 6500の各種コンポーネントは高い性能とインテリジェンスを発揮しますが、だからといって企業や通信事業者に膨大な投資を要求するものではありません。 スーパバイザエンジン720は、720Gbpsのスイッチファブリックを標準搭載しているにもかかわらず、これまでのスーパバイザエンジンIIに256Gbpsのスイッチファブリックモジュールを組み合わせた場合とほぼ同一の価格帯となっています。また、上述のように4ポートの10ギガビットイーサネット・インターフェイスモジュールは非常にリーズナブルなポート単価を実現しています。 また、この第3世代システムでは、従来利用されてきた機器を有効に活用しながら導入していけるという点からも、費用対効果が高いということができます。 スーパバイザエンジン720は、これまでのCatalyst 6500用シャーシ、インターフェイスモジュール、ネットワークサービスモジュールのすべてをサポートしています。従って、スーパバイザエンジンを入れ替え、一部のモジュールを追加するか入れ替えるだけで、最新モデルに変身させることができます。もちろん各モジュールの能力の限界以上に引き上げることはできませんが、まずは適材適所で、ニーズに合わせて部分的に最新のモジュールを導入するところから始め、段階的に足回りを強化していくことができます。 10ギガビットイーサネット・インターフェイスモジュールも、これまでのCatalyst 6500シャーシに実装することができます。別途10ギガビットイーサネット対応機器を購入しなくて済むということは、コストだけでなく、スペース効率やネットワーク管理の観点からも有利です。
ファーストイーサネットからギガビットイーサネット、そして10ギガビットイーサネットと、次々にスピードの限界を打ち破ってきたイーサネット技術は、コスト面での圧倒的な有利さとあいまって、企業ネットワークインフラや通信事業者におけるエッジを急速に変革しようとしています。
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