[Analysis]

ebXML、18カ月のプロジェクトが完成

2001/05/17

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 ebXMLの仕様が5月14日、同組織の母体であるUN/CEFACT(United Nations Centre for Trade Facilitation and Electronic Business)とOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards) より正式に承認された。ebXMLは、あらゆる企業が参加できるBtoBの仕様策定を目的として結成された標準化団体。1999年の発足以来、そのミッションに取り組んできた。

 XMLは、その利用によりデータのやり取りを容易に行えることから、BtoB用途に関し高い期待や関心が集まっている。現在、各産業ごとにBtoBのための標準化作業が進められており、ハイテク業界の例ではRosettaNetがある。

 これに対し、国連が後押しするebXMLは、地域や規模、産業を問わないあらゆる組織を対象としている。この壮大なプロジェクトの成功は、産業側とどれだけ歩み寄ることができるかにかかっている。その動きは少しずつ見られる。2001年3月、ebXMLはメッセージング・プロトコルにマイクロソフト、IBMらが推進するSOAPを採用すると発表した。また、RosettaNetはebXMLのメッセージング・サービスに関する仕様をサポートすることを表明している。

 ebXMLの実装例としては、富士通が同仕様を用いた相互接続実験に成功している。今後、同団体はさらにこういった例を増やし、仕様の有効性を実証していきたいところだ。

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