IaaS的サービスで既存ソフトも利用可能に
Windows Azureに「VMロール」が追加へ
2010/10/29
マイクロソフトは10月28日、米国本社で開催した年次イベント「Microsoft Professional Developers Conference」(PDC)で、Windows Azureの機能強化計画をいくつか明らかにした。

これまで同社はAzureのクラウドサービスでは「ロール」と呼ばれる単位で、コンピューティングリソースを提供する「Workerロール」、Webサーバのインスタンスを増減させられる「Webロール」を提供してきた。Workerロールを利用すれば、従来の開発言語・ツールでソフトウェアが開発できるが、Windowsサーバ向け開発にない制限により、利用できないソフトウェアもあった。例えば、ローカルのファイルシステムにテンポラリファイルを作成するライブラリは、そのままWorkerロールでは動かない。フォントファイルをローカルにインストールするケースも、そのままではWorkerロールでは利用できない。
新たに発表された「VMロール」は、実体はAzureのインフラ上で稼働するWindows Server 2008 R2そのものといい、AWSでいえばAmazon EC2に相当する仮想OSインスタンスだという。ただ、EC2が任意のAMI、任意のOSを選択できるのに対して、VMロールはあくまでもWindows Server 2008 R2を稼働させるためのもの。処理をスケールアウトさせる目的では、これまで通りWorkerロールを使い、互換性の問題に対処するためにVMロールを利用するという使い分けになりそうだ。
もう1つ新たに発表された機能は、アプリのカプセル化を可能とする「Windows Application Virtualization」。既存のアプリケーションを、パッケージ化してWindows Azure上の仮想環境で利用できるようになるという。
VMロール、Windows Application Virtualizationともに、最初のプレビュー版の利用は2010年内に可能となる見込み。
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