PCをデジタル家電の主役に
携帯に押されて売れないPC、業界団体の対策は?
2007/11/09
マイクロソフトと日本のPCメーカー、ハードウェアメーカー、コンテンツプロバイダーなどが中心となって、デジタル機器とコンテンツの枠を超えた楽しみ方をユーザーに提案する「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)が11月9日に発足した。米マイクロソフトのCEO スティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏は「目指すのは何よりももっとシンプルに多くのユーザーがエンジョイできるようにすることだ」と話した。

WDLCにはNECや富士通、ソニーなどのPCメーカーのほか、エプソン販売やシャープなどのデジタル機器メーカー、在京の大手テレビ局、NHK、ヤフーなどコンテンツやサービスを持つ企業が参加。ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ジャパネットたかたなどの販売会社も加わっていて、参加総数は48社。
WDLCではWindows PCを中心にプリンタやテレビなどのデジタル機器、インターネット上のコンテンツが連携する「シナリオ」を開発し、ユーザーに提示する。参加各社の共同マーケティングも実施。各社の売り上げ向上を目指す。2007年中に具体的な活動内容を公表し、2008年春には活動成果に基づく取り組みを始める。
WDLCはPCをデジタル家電の主役に再び引き戻すことを狙っている。参加各社からはPC市場の現状を心配する声が聞かれた。WDLC会長に就任したマイクロソフトの執行役 専務 眞柄泰利氏は「携帯電話に押されてPCが売れないと言われている」と指摘。「日本のコンシューマ市場が少しでも明るく、エキサイティングになるよう頑張りたい」とも話し、暗く、停滞していることを示唆した。ソニーの業務執行役員 SVP VAIO事業本部 本部長 石田佳久氏も「携帯電話に押されてPCが大変との話がある」と話した。
WDLCではPCと携帯電話が連携して動くサービスや仕組みの開発もテーマ。眞柄氏は「(携帯電話に押されてPCが売れないという)単純な構図なのか。両方が意味あるものを届けて個人にエキサイティングを提供できるかをWDLCで考えていきたい」と説明。ソニーの石田氏も「PCと携帯電話を一緒に使ったらどうなるのかということも考えていきたい」と話した。
Vista売れ行きに自信
バルマー氏はWindows Vistaの売れ行きに自信を見せた。コンシューマ市場では「世界的にとてもとても(Very Very)売れている。中国のショップや秋葉原のヨドバシカメラ、米国のベストバイを訪問したが、すべてのPCがWindows Vista搭載だった」と強調。ただ、法人向けでは「採用の努力を続けている」と話し、若干トーンダウンした。

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