PHP開発ツールをリリース
EclipseとPHPのWin-Win関係は生まれるか
2007/09/20
Eclipse Foundationが、「Eclipse PHP Development Tools(PDT)」プロジェクトのリリース1.0を提供開始した。
Eclipseは9月18日に、PDTをリリースしたと発表した。同製品は、PHP言語を使う開発者の生産性を高めるツールとフレームワークのセット。PHPスクリプティング言語はWeb開発に広く使われており、HTMLに埋め込むことができる。
Eclipse PDTは、推定約400万人の開発者を抱えるPHP開発者コミュニティをターゲットにした初のEclipseプロジェクト。一方、Eclipseのオープンソースアプリケーション開発プラットフォームのユーザーは約230万人で、主にJavaやC/C++向けのツールを使っている。Eclipse Foundationの担当者は、PDT 1.0のリリースにより、PHPコミュニティはEclipseベースのIDE(統合開発環境)を利用できるようになり、Eclipseコミュニティ全体が拡大するだろうと語った。
Forrester Researchのアナリスト、ジェフリー・ハモンド氏は、Eclipse PDTのニュースは「両方のコミュニティにとって真のWin-Winだ。PHPはWeb 2.0アプリケーション開発の主要コンポーネントとして利用が増えている動的プログラミング言語の1つだ」と語る。
さらに同氏は次のように話している。「PHPをEclipseに統合すれば、PHPの露出が高まり、すでにEclipseをメインIDEとして使っている世界中のJava開発者にリーチできる。Eclipse側では、PDTは『Eclipseは優れたJava IDEだが非Javaアプリケーション開発にはそれほど有用でない』という通念に反論する役に立つ」
PDTプロジェクトは昨年、Zend TechnologiesとIBMがEclipseに提案した。PDTはEclipse Public Licenseの下でライセンスされ、Eclipseプラットフォームの一連のプラグインとしてJavaに実装される。
「PHP開発者コミュニティからPDTに対していい反応が返ってきている」とEclipse PDTのプロジェクトリーダーでZendのプロダクトマネジャー、ヨッシ・レオン氏は語る。「これまでに4万回ダウンロードされ、フィードバックはきわめて好意的だ」
PDT 1.0の主要な機能には、構文ハイライト表示などの機能を持つコンテキスト依存型エディタ、コードアシストおよびコード折りたたみ、「File and Project Outline Views」や新しい「PHP Explorer View」を使った検査ができるEclipseプロジェクトモデルとの統合、PHPコードのインクリメンタルデバッグのサポート、開発者やISV(独立系ソフトウェアベンダー)が容易にPDTを拡張して新しく興味深いPHP指向の開発ツールを作れるフレームワークやAPIがある。
(eWEEK Darryl K. Taft)
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