モジュールを発表

新幹線内でも途切れずワンセグ視聴、シャープが新製品

2007/06/12

 シャープは6月12日、受信限界速度を従来モデルに比べて2倍に向上させた地上デジタルワンセグ放送用チューナーモジュール「VA3A5JZ912」を発表した。同社 電子部品事業本部 本部長 山内美芳氏によると「新幹線など高速な乗り物に乗車しているときなどでも、良好なワンセグ視聴ができる」という。新たに開発したOFDM復調ICで受信限界速度を高めた。

 携帯電話の小型・薄型化の動向に合わせ、パッケージ寸法も7.3×7.3×1.25ミリと、小指の先に乗る程度のサイズまで縮小。従来モデルとの体積比で45%ダウン。ウェハを切削加工して薄くし、そこへ直接ICを実装することで薄型化を実現した。

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 フィールドテストの実測値の平均に基づいて算出した消費電力は約85mW。山内氏は「ワンセグはバッテリ消耗が激しい。とくに2年前ぐらいの携帯機種では、ワンセグを視聴するとすぐバッテリが切れてしまっていた。新製品を携帯電話に組み込めば、約3時間は視聴できるようになる」と話した。2007年9月に量産を開始する。

 2006年度の国内全体のモジュール出荷台数は400万台。2007年度になってからはワンセグ携帯の売れ行き好調を受け、1910万台と前年比5倍程度まで伸びている。約8割は携帯電話向け。2008年の業界全体の出荷台数は2880万台の見込み。

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(@IT 小林由美)

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