パッケージやサービスの強化を宣言
標準のメリットでエンタープライズ事業伸ばすとデル社長
2007/04/16

デルは4月16日、同社のエンタープライズ事業戦略について報道関係者に説明した。
デルはこの数年、エンタープライズ事業(サーバ、ストレージなど)やサービス事業の売り上げ比率を積極的に高めてきたものの、2007年度の売り上げの60%以上をデスクトップPC事業が占めている。しかし同社 代表取締役社長のジム・メリット(Jim Merritt)氏は、エンタープライズとサービスの2事業にさらに注力し、これらにソフトウェア/周辺機器を加えた4事業をバランスよく成長させていきたいと語った。
「(エンタープライズ、サービスへの)ビジネスの多角化で、付加価値も高めることができる」(メリット氏)。エンタープライズ事業は市場の伸びの1.5〜2倍に当たる年率10〜15%、サービス事業は市場の伸びの3倍に当たる年率30〜50%の成長を当面の目標としているという。
エンタープライズ事業では、特にサーバ統合やメールアーカイブなど、ニーズの高いパッケージ・ソリューション提供を強化する。「デルは独自のOSやソフトウェアを持たないので、業界標準の一番良いソリューションを検証済みの形で導入作業を含めてパッケージとして提供できる。これにより、大企業でしか導入できなかったものを、中堅や中小の企業が低コストに活用できるようになる」と同社 アドバンスド・システムズ・グループ本部長 町田栄作氏は話す。
つまりサーバ仮想化ではヴイエムウェア、メールアーカイブではシマンテックというように、各ソリューションについてベンダや製品をデルが選定し、ユーザー企業が即座に活用できるレベルまで構築して納入する方式を今後さらに推進する。これにより、ユーザー企業はソリューションを短期間・低リスクで利用できる一方、デルにとっても組み合わせる製品を絞ることで、効率的なノウハウの蓄積と活用が可能になる。
サービス事業では、アプリケーションまで含めてサーバを構成し、納品する「デプロイメント・サービス」と、システム統合、レガシー・マイグレーション、ディレクトリサービス、メールシステムなどに関するアセスメント/設計/導入作業を行う「プロフェッショナル・サービス」に注力する。
サーバ仮想化では「VMware」のプリインストールモデルの提供やキャパシティプランニング・サービス、「Microsoft Exchange」やファイルサーバを対象としたアーカイブ・ソリューションの強化、ノベルの「Novell Identity Manager」による異機種混合環境のID管理ソリューションやアクセスログ管理ソリューションの展開などを進める。
また、保守・運用を担う「エンタープライズ・サポートサービス」ではデータベースなどのシステム・ヘルスチェックを行うサービスや、エンジニア常駐による能動的なサービスのメニューを拡充していくという。
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