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Google Agentspaceが、名前通り従業員のためのAIエージェント活用キャンバスに進化Google Cloud NEXT 2025

Google Cloudが「Google Agentspace」を刷新した。これで、「全従業員のためのAIエージェント活用インタフェース」という位置付けが明確化した。オンプレミス環境に対しても使えるようになる。

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 Google Cloudは2025年4月9日(米国時間)、年次イベント「Google Cloud NEXT 2025」で「Google Agentspace」(以下、Agentspace)の機能拡張を発表した。これにより、Agentspaceは名実共に、従業員のためのAIエージェント活用キャンバスとなった。

 AgentspaceはGoogle Cloudが2024年12月に発表した企業内個人向けのツール。「エージェントのスペース」という名称にもかかわらず、社内情報を活用したリサーチ/リポート機能しか公表していなかった

 今回の機能強化で、NotebookLMを拡張したインタフェースを通じ、さまざまなAIエージェントを活用できるようになった。Google Cloud、サードパーティー、自社、そして従業員自身のエージェントが使える。

具体的には何ができるようになる?

 新Agentspaceには、「Agent Gallery」という画面が加わった。これはAIエージェントのカタログ。ここから使いたいものを選ぶだけで、即座に利用を開始できる。


Agent Galleryの画面。右上にはエージェント作成ボタンが見える

 では、具体的にどんなエージェントが用意されているのか。Google Cloud提供のAIエージェントとして、同社は「Deep Research」と「Idea Generation」を説明している。

 Deep Researchは、GeminiやChatGPT、Perplexityでおなじみの機能と同様な説明がされている。社内のデータソースと自動的に接続し、Web検索による社外情報と組み合わせて分析し、レポートが作成される。

 Idea Generationは、生成AIを使ったアイデア出しの機能。「従業員が設定した条件に基づいて、トーナメント形式でアイデアをランク付けする。アイデアを創出し、洗練させる作業や、ブレーンストーミング、問題解決を支援する」という。

 上の画面では、Google Cloud提供のAIエージェントとして、他に「Data Scientist」「Looker」が表示されている。説明がほとんどないが、自然言語でデータの分析や可視化が行えるものであることは分かる。

 Agentspaceには、ノーコードのAIエージェント開発ツールが加わった。従業員は、自身の日常業務を楽にするエージェントを作成できる。

 関連して、Google Cloudは今回、クラウド環境をオンプレミスに作れる「Google Distributed Cloud」(GDC)で、Geminiモデルを提供すると発表した。2025年第3四半期にパブリックプレビューを開始するという。これに合わせて、AgentspaceもGDCで使えるようにする。AI基盤の「Vertex AI」は提供開始済み。

 これで、AIエージェント利用環境が一通り揃い、「厳格なセキュリティ要件のためにオンプレミスを選択しなければならない組織でも、Googleの最新AI技術を活用できる」としている。

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