業務管理SaaS「WorkOS」を提供するmonday.comが日本市場でのビジネスを本格化:新ベンダー/新製品じろじろウオッチ(2)
さまざまな組織、役割の業務を管理するツールを提供するmonday.comは、東京にオフィスを開設し、日本市場での活動を本格化することを発表した。
イスラエルmonday.comの日本法人は、2022年10月11日、東京/丸の内オフィス開設に伴う日本市場での活動の本格化についてのプレスイベントを開催した。
コミュニケーションの増加や業務の効率化に良い影響を与える管理業務ツール
monday.comの主なプロダクトは、「WorkOS」というブランドで展開している業務管理SaaS。安全なデータ保護と管理制御、レポート、分析機能、エンタープライズアプリケーションの統合などを特徴としている。グローバルで15万2000以上の組織が利用しており、日本では2021年から2022年にかけて187%増加し、現在500社以上の有料顧客が利用している。
主なツールは次の通り。それぞれ日本語対応をしている。
ツール名 | 概要 |
---|---|
monday work management | プロジェクトの規模にかかわらず、複雑なワークフロー、プロセス、タスクを管理できるツール |
monday sales CRM | 顧客管理、名刺管理、在庫管理、販売パイプライン管理など、営業、顧客対応チーム向けツール |
monday dev | 研究開発チームが迅速に目標を達成するために必要なバグ追跡やスクラムなどのソフトウェア管理ツール |
monday marketer | マーケティング、クリエイティブチーム向けのキャンペーン計画、クリエイティブ承認などのためのツール |
monday projects | プロジェクトマネジメント向けで、プロジェクトやポートフォリオの計画、管理、協働のためのツール |
日本市場担当のカントリーマネージャーには渡邉興司氏が就任し、カスタマーサクセス、マーケティング、セールス、パートナーシップを中心としたチームを率いる。
monday.comは、パートナーの業務を支援するため、独自のパートナー向けインフストラクチャを構築し、地域における戦略的パートナーシップに支えられた強固なパートナーエコシステムを構築しているという。日本市場のセールスパートナーとして、日立ソリューションズ、NTTデータグローバルソリューションズ、ギャプライズ、タレンタなどと提携しており、エーザイ、公文教育研究会、マネーツリーなどのユーザー企業にプロダクトを提供している。
プレスイベントで、monday.comのアジア太平洋・日本地域 リージョナル・バイス・プレジデントを務めるディーン・スワン氏は「東京とシンガポールで事業を開始し、アジア太平洋、日本地域での存在感を高め続けることができたことは、monday.comにとって大変喜ばしいことです。日本のお客さまやパートナーの皆さまとともに、チームの連携、効率性、ビジネスの生産性を高めるお手伝いができることを心待ちにしています」と語った。
monday.comは1000人以上の国内企業勤務者を対象に調査を実施しており、その結果も共有した。約6割の回答者が、自社において業務効率向上やデジタル変革への取り組みが十分でなく、また、過剰なソフトウェアの導入がさらなる非効率を招いていると回答した。その一方で42.9%の回答者が、管理業務ソフトウェアがチーム内のコミュニケーションの増加など、業務の効率化に良い影響を与えていると回答したという。
この結果を受けて渡邉氏は「今回のデータは、デジタル変革が地域全体に広がり続け、ローコード/ノーコードのソフトウェアが職場に統合されていく中で、画期的な機会を提供しています。オフィスワーカーはより効率的で柔軟な職場環境を求めており、業務効率の向上とワークライフバランスの改善を実現するソリューションが心待ちにされています。monday.comでは、まさにこのようなサービスを日本国内および海外の企業に提供していく所存です」とコメントした。
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