「フィッシング詐欺ってなに?」 警視庁が2段階認証をかいくぐる手口をVR動画で解説:被害者と犯人の目線を同時に体験
警視庁は、動画「小島よしおのサイバーセキュリティ教室・フィッシング詐欺ってなに?編」を公開した。VR動画となっており、不正送金被害に遭う被害者の目線と、犯人が被害者を狙っている恐怖を同時に体験できる。
警視庁は2020年10月15日、動画「小島よしおのサイバーセキュリティ教室・フィッシング詐欺ってなに?編」を公開した。フィッシング詐欺被害を紙芝居風の演出で解説する。警視庁は本サイトを通じて、サイバー空間でのルールやマナーを学んでほしいとしている。
「フィッシング詐欺ってなに?編」は、警視庁がWebサイトで公開しているサイバーセキュリティ向け動画「小島よしおのサイバーセキュリティ教室」の2回目。ネットバンキングやSNSなどのログインで採用されている2段階認証をかいくぐる手口などを解説する。
不正送金事犯の発生件数と被害額が増加
警視庁は「インターネットバンキングに関する不正送金事犯の発生件数と被害額は、2019年上半期と比べて大幅に増加しており、その被害の多くは、SMS(ショートメッセージサービス)や電子メールを用いてフィッシングサイトへ誘導する手口によるものだ」としている。
VR動画「犯人は今そこに!(VR)」は、SMSで送られてきたURLをクリックしてしまい、偽物のネットバンキングに誘導されてしまうというストーリーになっている。PCであればマウス操作、スマートフォンであれば端末本体の向きを変えることで視点を変更できる。不正送金被害に遭う被害者の目線と、犯人が被害者を狙っている恐怖を同時にVRで体験できるという。
2020年10月25日には3回目の「そのページ、アドレスは合ってる?!編」を公開する予定。動画の公開期間は2020年12月31日まで。
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