ミッションクリティカルなシステムでは運用においても高いサービスレベルが求められる。これを実現するために、NECは同社の統合運用管理ソフト「WebSAM」とOracle Exadataの運用監視に必須となる「Oracle Enterprise Manager」の連携を実現している。そのメリットを、NECクラウドプラットフォーム事業部で主任を務める坪井新治氏は次のように説明する。
「お客さまが既に別の運用監視ツールを使われている場合、Oracle Exadataの運用監視のためにOracle Enterprise Managerを新たに導入するのは負担となる側面もあります。そこで、WebSAMとOracle Enterprise Managerを連携させる仕組みを当社で独自に開発し、運用の複雑性を排除して統合運用管理が行える環境を整えたのです」
既存の運用環境でOracle Exadataを監視できないということになれば、運用手法から見直すこととなり、現場への負担は重くなる。運用をアウトソースしている場合、その影響はコスト増というかたちでユーザー企業に跳ね返るだろう。だが、既にWebSAMを導入している場合、運用手法を大きく変えることなくOracle Exadataの運用監視が可能になる。運用の効率化とコストの両面で、WebSAMとOracle Enterprise Managerの連携が実現されているメリットは大きいのだ。
今日、NECが導入を支援した企業の多くが、Oracle Exadataの活用領域を広げることを検討しているという。実システムで使い込むことによりOracle Exadataの効果を実感した企業が、他のシステムや業務でもOracle Exadataのメリットを得たいと考え始めているのだ。Oracle Exadataには、さまざまなワークロードに同時に対応可能な懐の深さがあり、統合データベース基盤として最適な性質を備える。この上に社内のさまざまなデータベースを集約すれば、コストも含めたIT環境の効率化を図れることとなり、得られるメリットはさらに大きくなる。
また、NECは2016年8月、「Zero Data Loss Recovery Appliance」や「Oracle Big Data Appliance」「Oracle Exalogic」「Oracle Exalytics」といった他のEngineered Systemsについても一次保守サービスの提供を開始している。その背景には、ユーザー企業のさまざまなニーズがあると坪井氏は話す。
「例えば、バックアップも最適化されたアプライアンス製品で行いたい、非定型データをビッグデータとして活用したいといったニーズが高まっています。特にビッグデータについては、Oracle Databaseに蓄積したデータとどう連携させるかが大きな課題の1つだと認識されているお客さまが多いですね。これに対してはOracle ExadataとOracle Big Data Applianceの組み合わせをご提案しており、多くのお客さまが関心を示されています」(坪井氏)
こうして新たなニーズにも対応しつつNECが見つめるのは、新たな時代のIT環境の在り方である。
「例えば、『ハイブリッドクラウドの時代に最適なシステムはどうあるべきか』といったことを、今後もオラクルとともに考えていく必要があります。オラクルはオンプレミス製品と同じアーキテクチャに基づくパブリッククラウドサービス群としてOracle Cloud Platformの提供を開始しているので、それらの新たなサービスを活用しながら、お客さまが抱える課題をオラクルと力を合わせて解決していくことが、私たちが進むべき次のステップだと考えています」(坪井氏)
このように、クラウドやビッグデータを取り込んだ新たな企業IT環境の模索など、NECは将来を見据えてさまざまな取り組みを進めている。5年先、10年先に向けてオラクルのEngineered Systemsも活用した自社IT環境のロードマップを考える際には、同社が豊富に蓄えた知見とノウハウが大きな助けとなるだろう。
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