宇都宮氏は、性能面に満足しているだけでなく、Oracle Database 12cのマルチテナント機能も高く評価している。
「インスタンス統合やスキーマ統合などの手法と比べて、マルチテナントは格段に自由度が高く、なおかつリソース消費を抑えて柔軟にデータベース統合を実現できます。また、CDB(コンテナデータベース)の単位でバックアップを取れるため、その上で動く複数のPDB(プラガブルデータベース)のバックアップを一括して取れる点も便利です。
さらに面白いと感じたのは、データベースの移動やコピー(複製)が簡単に行えることです。従来は開発と検証、本番の各環境で個別にデータベースを作成していましたが、マルチテナントならば開発環境で1つ作り、それを他の環境に簡単にコピーして使えます。この使い勝手の良さも、マルチテナント機能の大きな魅力だと感じています」(宇都宮氏)
ライオンは、Oracle Exadata X5とOracle Database 12cに移行したデータベース環境を、今後さらに発展させていくことを計画している。そのプランの1つが、「Oracle Database In-Memory」の活用だ。
「2015年6月、Oracle Database In-MemoryがSAPの認定を受けたことを受けて日本オラクルがニュースリリースを発表した際には、それを歓迎するコメントをお出ししました。特にSAP ERPの重い処理において、Oracle Database In-Memoryは有効だと考えています。今回の移行プロジェクトでは移行スピードを優先したため、まだOracle Database In-Memoryは使っていませんが、これからじっくりと検討していきたいですね」(宇都宮氏)
マルチテナント機能を活用し、Oracle Exadata X5をデータベースクラウドの基盤として活用することも考えている。
「生産/購買管理や需給/補給管理のシステムでは、まだOracle 8iを使用しており、人事/給与管理システムではOracle Database 10gを使っています。将来的には、これらのデータベースもOracle Exadata X5の上で統合していきたいと考えています。その際には、マルチテナント機能が大きな効果を発揮するでしょう」(宇都宮氏)
このように、データベースクラウド基盤としてのOracle Exadata X5に対しても、宇都宮氏は大きな期待を寄せている。今後、Oracle Exadata X5とOracle Database 12cの組み合わせにより、ライオンのデータベース基盤がどのように発展していくのか。同社の取り組みに注目したい。
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