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OSSはLinuxだけじゃない、JBossに移行で攻めのIT投資を

OSSミドルウェアが開発現場とIT投資を活性化

開発現場からの提案で
JBossを導入した4事例を見る


今、システム開発の現場には、挑戦的な課題が突きつけられている。システム予算は削減しなければならず、システムへの要求は増大する一方である。この状況を突破するため、オープンソースのミドルウェアに熱い視線が集まっている。商用ミドルウェア製品に対して圧倒的なコスト削減効果があるうえに、標準に則った最新機能を手にできるだからだ。そこで今回、オープンソースのミドルウェアJBossの導入事例を取材した。

   

予算の削減と要求の急増──この状況を突破するには


サイオステクノロジー オープンシステムソリューション部部長 兼 OSSテクノロジーセンター センター長の黒坂肇氏

 「今、開発現場は矛盾する要求に直面しています。システム予算は頭打ちや削減の傾向にあるにもかかわらず、システムへの要求は増大する一方だからです」。こう話すのは、サイオステクノロジーの黒坂肇氏(オープンシステムソリューション部部長 兼 OSSテクノロジーセンター センター長)である。

 相反する2つの要求に頭を抱えるのは経営者だが、これを突破するカギを握っているのは、むしろ現場のエンジニアだ。なぜなら、この難しい現状に対して従来のやり方を続けても、せいぜいコスト削減は数パーセント程度。抜本的な発想の転換が求められているのだ。

 開発の現場にいるエンジニアであれば、その答えの1つが“オープンソース”にあることは半ば直感的に分かっているはずだ。ただ、広く普及したLinuxなどのOSなどに比べて、ミドルウェアのOSS製品となると、そこに心理的障壁があるのも確かだ。

 「有力な商用ミドルウェアに慣れ親しんだ方々が多いため、OSSの導入には抵抗がある場合もあります。しかし最近では、開発現場の提案でJBossを導入する事例が増えています」(黒坂氏)。

 以下で、具体的な事例を見ていこう。各事例からは、開発現場がOSSにより活性化し、困難な要求を乗り越える様子がかいま見える。

システムへの要求は増大する一方、コスト削減の圧力も増している

   

A社の営業支援ポータル再構築

【サポートが決め手に】

 A社は、営業支援のための全社ポータル・サイトを運用していたが、機能拡張を重ねた結果、所望の情報を取り出すのに手間がかかりすぎるなど改善が必要な段階にきていた。そこで、まずパッケージ製品の導入を検討したが、同社の業務プロセスを十分にカバーできないことが分かった。

 ここで開発現場が選んだのは、JBoss Enterprise Portal Platformである。Java EEアプリケーション・サーバーとポータル・サーバー構築用の部品「ポートレット」を扱う機能を備え、ポータル構築のためのワンストップ・ソリューションを提供する。そして競合する商用製品と比べ、導入と運用のコストが圧倒的に低い。

 さらに最新の標準仕様を備え、開発者にとって自由度が高いことも魅力だった。A社にも「開発スタッフに仕様を伝えてから、形になるまでの時間が早い」と好評だったという。増大する要求と、コスト削減という課題を両立するため、商用製品に劣らぬ機能を備えたオープンソースのミドルウエアが大きく寄与した。

   

B社の会員向けシステム再構築
【ベンダ・ロックインを避けOSSを選択】

  B社は、会員向けのシステムの再構築でJBoss Enterprise Application Platformを選択した。従来は、社内オペレータ向けのシステムと、会員向けWebサイトと2系統のシステムを運用していたが、これを一本化し、業務効率の向上を図った。

 プロジェクトでコスト削減が優先課題だったのは当然だが、同社がもう一点こだわったのは「ベンダ・ロックインを避ける」ことだ。1社だけでなく、複数のベンダがサポートする製品、技術を選択する必要があった。

 これらの課題を検討した結果、Java EEベースの標準的な開発環境を備えたJBoss Enterprise Application Platformを選択した。導入の決め手は、コストだけでなく、標準に合致した開発環境を備えること、それにサポート体制が信頼できると判断したことだった。機能が商用ミドルウェア製品に劣らないこと、そしてサポート体制も信頼できると評価されたことが導入に結びついた。

   

C社の販売システム再構築
【今こそ攻める、ただしコストは半分に】

 C社は、販売システムの全面刷新を進めている。同社は「不況の今こそ攻めのシステム投資を」との判断でシステム再構築を決めた。同時に「コストは半分以下にせよ」との課題が経営陣から与えられた。攻めの投資を、抜本的なコスト構造を変革しつつ行う必要があったのだ。

 そこで同社が選んだ道は、商用ミドルウェア製品群に替えて、JBossやPostgres Plus(※)などOSS製品を採用することでアプリケーション開発費用を捻出することであった。インフラ製品群の全面的なリプレースである。大胆な提案だが、結果的にはその構想力も含め評価され、採用につながった。

 既存製品のリプレースには抵抗があるのが普通だ。ただし、抜本的なコスト構造の改革が求められる場合、それ以外の選択肢が難しい場合も多い。やり遂げる自信を持って大胆な提案することで、同社は大きな壁を突破できた。

(※)Postgres Plus:PostgreSQLをベースに企業で利用できる機能を付加したデータベース製品

   

D社の営業支援SOA基盤
【複数の会社を結ぶ大規模システムをOSSで】

 D社は、複数の系列会社を横断的に結ぶ営業支援SOA基盤を構築中である。導入したのはJBoss Enterprise SOA Platformだ。実はD社には「システム開発でオープンソースは採用しない」というルールがあった。この同社の社内ルールをひっくり返しての導入である。

 決め手となったのは、JBossのミドルウェアを使うことでスモールスタートが可能となることだった。SOAミドルウェア製品は大規模システムでは非常に高額となる。だがJBossであれば、小さく始めて大きく育てることが可能だった。

   

現場の活性化を同時に達成するにはOSS

 以上見てきた4事例では、いずれもOSSミドルウェアの導入が、コスト構造の抜本的な変革と、開発現場の活性化の両方に結び付いている。システム予算の削減と、要求の急増という矛盾を突破するための武器として、OSSミドルウェアは検討する価値がある。

コストを抑えつつ競合優位となるIT投資を目指す、その1つの方法論がOSSの活用だ

  オープンソースに限らず、IT関連製品の真の実力を評価し、それをビジネス価値へ結び付けられるのはエンジニアをおいてほかにない。この意味で黒坂氏は「現場主導の改革」の重要性を力説する。JBossの導入事例を見てみれば、それは必ずしも経営判断による上意下達の決定事項として実行されたわけではなく、現場主導で進められた改革であることがうかがえる。多くの導入事例で経験と技術を蓄積してきたサイオスが、こうした各社の改革における良きパートーナーとなれれば、と黒坂氏は話している。

関連リンク
サイオステクノロジー
JBoss Enterprise Middleware
Postgres Plus


提供:サイオステクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2010年06月30日


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