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「溜める」から「使いこなす」へ
アーカイブから始める、
データ活用のためのインフラ構築



シマンテックの「Enterprise Vault」は、単にメールを効率よく保管することだけでなく、企業内に蓄積される非構造化データをどう活用するかをゴールに見据えた包括的なプラットフォームとして設計されている。9月7日に発表を迎えたバージョン9.0では、E-Discovery対応機能を中心にさらに強化が図られた。その最新情報も紹介しよう。

    「どう活用するか」をゴールに見据えたアーカイブ製品

 シマンテックの「Enterprise Vault」は、Microsoft ExchangeやLotus Dominoといったメールシステムに対応するメールアーカイブソリューションとして定評のある製品だが、単にメールを効率よく保管することだけを目的としているわけではなく、メールを含め、企業内に蓄積される非構造化データ全体をどう活用するか、という点をゴールに見据えた包括的なプラットフォームとして設計されている。

 効率よくデータを蓄積していくことは、Enterprise Vaultにとっては出発点でしかない。蓄積された大量のデータをどう活用するかという点にこそ大きな意味がある。

    Enterprise Vaultの目指すもの

 Symantec Enterprise Vaultは、メールアーカイブソリューションとして優れた機能を備える。Microsoft ExchangeやLotus Dominoといった、企業ユーザーで広く利用されているメールシステムに対応し、ユーザーが利用しているMicrosoft OutlookやLotus Notes、Outlook Web Access/Domino Web Accessといったクライアントからシームレスにアクセスでき、ユーザーにはアーカイブの存在を意識させずに従来通りのインターフェイスで利用できるように配慮されている。ユーザーの使い勝手はこれまでとまったく変わらず、単にメールボックスの容量が事実上無制限に拡大されたかのように見える。

 通常であれば、増えすぎたメールはPSTやNSFといったファイルに保存してメールボックスから移動させる。後からメールを探したい場合には、まず「どのファイルに保存したか」というところから捜索を開始しなくてはならず、利便性が損なわれていた。

 しかし、Enterprise Vaultを導入すればアクティブなメールボックスとアーカイブされたデータとを区別する必要はない。ストレージ容量を節約しつつ、過去の全メールを一元的に操作できるようになり、利便性が大幅に向上する。

 この点だけでも導入する価値は十分にあるといえるのだが、シマンテックではEnterprise Vaultを、メールアーカイブソリューションから一歩進んだ、「非構造化データのインテリジェントなアーカイブプラットフォーム」と表現している。それはつまり、アーカイブされたさまざまなデータをどう使うか、というさらに先の部分を見据えているということだ。

図1
図1 Symantec Enterprise Vault Discovery Acceleratorのカバー範囲
    効率よく確実なE-Discovery対応を支援

 アーカイブしたメールをどう使うか、という観点でまず思い浮かぶのがE-Discovery(電子情報開示)だ。法令などに基づくメールの内容などの監査や内部統制/内部監査、特定電子メール法や特定商取引法との関連での調査や記録保持、民事訴訟への対応など、さまざまな場面でメールの精査が必要になる。

 メールボックスが複数のファイルに分散することを避けられるのだから、メール・アーカイブを行うだけでこうしたメール精査の際にもそのまま対応できるはず、と考えてしまうのは早計だ。個人レベルであればまだしも、企業内で複数人が過去数年間にやり取りした全メールの中から必要なメールを見つけ出す、という作業は容易ではない。何らかの支援システムがないと、人海戦術でしらみつぶしに探すといった不毛な労力を強いられかねない。また、この状況における人的な見逃しやミスは許されない。

 「Enterprise Vault Discovery Accelerator」は、E-Discoveryの標準ガイドラインとして策定された「EDRMモデル」のプロセスをシステムとして実装しており、効率よく確実な精査が可能だ。Outlook風のインターフェイスが提供され、ユーザーは通常のメール閲覧と同様にメールを調べていくことができる。目的のメールを絞り込むための検索機能も充実しており、条件を順次追加しながら段階的に絞り込みを行ったり、一部の条件だけを変更してみたりといった、検索精度を高めていく操作が容易に繰り返せるのもポイントだ。

図1
画面1 Enterprise Vault Discovery Acceleratorのメール絞り込みインターフェイス

 なお、このインターフェイスは一種のコラボレーション・ツールにもなっており、複数の担当者が手分けして作業を行うような状況も効率的に支援する。誰がどこまでチェックしたのかといった情報を共有し、ほかの人に判断を任せるといった作業分担もビジュアルなインターフェイスで簡単に実現できるように工夫されている。通常のメール/クライアントにも検索機能は用意されているが、単にキーワードを発見するだけでは対応できないような、膨大なデータを対象とした作業を効率よく、そして確実に支援できる仕組みになっているのだ。

    アーカイブから価値を引き出す

 Enterprise Vaultは、単にデータを保管することを目的とした製品ではなく、より大きな価値を生む活動のためのベースとしてアーカイブを用意するプラットフォームとなっている。メールに限定されず、広く非構造化データ全般を対象にアーカイブを行える点もその表われだ。Discovery Acceleratorも、このプラットフォーム上に構築された一種のアプリケーションだと考えれば、そのコンセプトが明瞭に理解できる。

 とはいえ、E-Discoveryの対応はしばらく先、と考えているユーザー企業もあるだろう。こうしたユーザーにとっても、Enterprise Vaultはさまざまな価値を提供できる。たとえば、データの重複を排除した「シングルインスタンスストレージ」を実現できるので、ストレージの使用量を大幅に削減でき、コスト削減が可能になる。 また、メールのアーカイブでは、メールサーバのアップグレードやシステム移行といった場面で、対象となるデータ移行の負荷を大幅に軽減できるというメリットもある。既存のデータをアーカイブし、コンパクトにすることでスムーズなアップグレードや移行に備えられる。アーカイブしておけば、旧データでも効率よくアクセスできるので、新メールシステムの構築の前にはアーカイブ、という手法は有効だ。

 一方、E-Discoveryは主に法務や内部監査/コンプライアンス関連業務となる中で、ストレージ使用量削減やメール環境の移行準備といった作業は IT部門の関心事だ。これらを別々に考えてそれぞれにポイント・ソリューションで対応してしまうと、無駄な投資を生み、システムの複雑化を招いてしまうことにもなる。

 だがアーカイブを中心とした「プラットフォーム」であるEnterprise Vaultでは、さまざまな要件に包括的に対応できる点も大きなメリットとなる。増大するデータ量にストレージ増設で対応し、人海戦術で検索するような無駄とリスクを避け、スマートに解決したいのであれば、ITインフラを根本から見直す必要がある。Enterprise Vaultは、そうしたユーザーにとってはまず検討すべき優れたソリューションだ。

New! 最新バージョン「Enterprise Vault 9.0」はクラウドにも対応
 シマンテックは9月7日に、最新バージョン「Enterprise Vault 9.0」を発表した。
E-Discovery対応機能をさらに強化したほか、Microsoft Exchange Server 2010 SP1やSharePoint 2010といった最新プラットフォームをサポートする。より広範な環境に対応し、メールだけでなくファイルサーバも含めた企業内のデータを漏れなくアーカイブし、活用するための土台を整えることができる。

  最も大きな強化ポイントは、マイクロソフトの企業向けクラウドサービス「Microsoft Business Productivity Online Suite」(BPOS)との連携だ。コスト削減などの理由から、自社でメールシステムを持つ代わりにクラウドサービスを採用する企業が増えているが、そこで課題となるのがコンプライアンス対応だ。Enterprise Vault 9.0はBPOSと連携し、クラウド側の変更点をジャーナルとしてオンプレミスで保存する。「至急証拠となるメールを提出せよ」という要請を受けた際でも、自社システム側で検索を行い、迅速に情報を開示することができる。

  また、E-Discoveryにおける検出結果に対して、「重複排除」機能も実装した。仕事上のやり取りでは、返信を繰り返す中で、同じ文面、同一の添付ファイルが繰り返し行き来することは珍しくない。そうした重複部分を省くことで、レビューに関する時間とコストの削減、そして精度の向上を実現できる。
<<<この部分は9月7日に追記いたしました。  

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提供:株式会社シマンテック
アイティメディア 営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2010年08月27日

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