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さまざまな顧客の可用性要求に柔軟に対応 レガシーモダナイゼーションを推進するDell+Oracle |
一口に「このシステムは止まっちゃ困るんです」といっても、よくよく分析していくと、システムによって求められる可用性のレベルは千差万別だ。クラスタ構成はどうするか、バックアップ/リカバリ体制をどう整えるか、災害対策はどこまで用意するか……顧客が抱える異なるニーズに対し、デルとオラクルはそれぞれの強みを生かした多様な選択肢を提供し、レガシーモダナイゼーションを通じて最適な解を提供している。 |
「止めたくない」といっても要求はさまざま
一口に「高可用性」といっても、システムごとに求められる要件は異なる。「24時間365日、1分1秒たりとも停止は許されない」「障害が発生したら1時間以内に復旧したい」など、それぞれのシステムの処理内容や重要度に応じ、要求はさまざまだ。
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デル ソリューション・サービス・デリバリー本部 シニア・ソリューション・アーキテクト 山口永記氏 |
デル ソリューション・サービス・デリバリー本部 シニア・ソリューション・アーキテクトの山口永記氏は、システムを止めないためには「障害のポイントごとに対象システムに最適な対処方法を適用する必要がある」という。そして、システムを止めたくないという漠然とした顧客要求に応えるには、可用性を幅広く捉える必要があると指摘する。クラスタ構成で障害に備える方法もあれば、バックアップ、リカバリ体制をどう整えるか、災害対策はどのレベルまで施すべきかなど、顧客の止めたくない要求に何が最適かをしっかりと考慮しなければならないのだ。
最適な「止めたくない」を実現するために、デルではWorkshop、Assessment、Design、Implement(WADI)という4ステップのコンサルティングサービスを提供している。この中で特に重視するのが、WorkshopからAssessmentに至る部分だ。ここでシステムの現状を把握してどのレベルの可用性が必要かを明らかにし、システムの方向性を確定する。この作業は、現状を把握するWorkshopに1週間程度、方向性を確定するAssessmentには2〜5週間かけじっくりと行われる。
「顧客はただ『止めたくない』というだけです。WorkshopからAssessmentの過程で、どう止めたくないのかをヒアリングし、可用性の方針を明らかにします」(山口氏)
可用性を確保する方法にもさまざまなものがある。より高レベルの可用性確保方法を採用すれば、顧客が求める以上の可用性が得られるだろう。しかし、それにはより多くのコストが必要になるかもしれない。コストも選択の重要な要素になる。
「例えばOracleデータベースであれば、Oracle Real Application Clusters(RAC)もあれば、Windowsクラスタ環境を利用するOracle Fail Safeもあります。どちらを選ぶかだけでなく、同時にバックアップの運用や監視の体制をどうするかまで考慮する必要があります」(山口氏)
複数用意された選択肢の中から最適な解を
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デル ソリューション・サービス・デリバリー本部 ソリューション・アーキテクト 小田倉健一氏 |
デル ソリューション・サービス・デリバリー本部 ソリューション・アーキテクトの小田倉健一氏は、単純に求められる可用性レベルに合わせた方法を選択するだけでなく、運用後の手間やコストまで含めた中長期的な視点が必要だと指摘する。「例えば、システム構成の変更の際に、可用性の仕組みを1から作り直すのでは困ります」と小田倉氏。
デルとオラクルは、最新のハードウェア技術とOracleデータベースの組み合わせで検証を行い、さまざまな可用性要求にも応える推奨構成をいち早く提供している。日本においても、デルのデモセンターやオラクルのグリッドセンターなどで、実際の構成を検証する体制が十分に整っている。さらに、世界中の豊富な実案件での経験もあり、それらから得られるナレッジを共有し、最適な提案が可能となっている。
日本オラクル 製品戦略統括本部の西脇資哲氏は「オラクルでは、いまレガシーモダナイゼーションに力を入れている」という。従来のメインフレームと同等の可用性、信頼性を、IAサーバとOracleデータベースの組み合わせで実現できる。そのため、コストパフォーマンスに優れたオープンなIAサーバベースへの移行を強く推進しているのだ。また、旧バージョンのOracleデータベースで運用されているミッションクリティカルシステムも多数あるが、これらの最新バージョンへの移行も推進している。それだけで、さらなる高可用性、高性能が得られる可能性が高いのだ。
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図1 デルが推奨するOracleの高可用性構成(クリックすると拡大します) |
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日本オラクル 製品戦略統括本部 西脇資哲氏 |
「Oracleの可用性向上技術には、RACやData Guardなどさまざまなものがあります。どの技術を採用すればどんなメリットがあるのか、それらを明らかにし、レガシーモダナイゼーションを推進するために、デルのWADIのコンサルティングサービスには大きく期待しています」(西脇氏)
デルの強みは、高可用性を確保するために、独自ではなく標準アーキテクチャのハードウェアを採用できるところにある。IAサーバは世界中で数多く利用され、コストメリットも高い。さらに、数多く使われているので、その分障害情報も多数ある。障害情報が多数あることは、現実に実運用での安定につながると小田倉氏はいう。
また、高可用性を確保するには、ストレージが重要な要素となる。デルにはDell|EMCブランドの可用性の高いCXシリーズもあれば、柔軟な構成が可能なDell EqualLogic製品、さらにPowerVaultシリーズなどもあり、複数の選択肢から最適なものを選択できる。「サーバやストレージだけでなくRACやData Guardといった災害対策、データベースの移行に至るサービスまでをワンストップで提供できるので、最適な高可用性システムの導入をトータルで支援できます」と山口氏はデルの優位性を強調する。
【ミニコラム】 仮想化技術の活用で高可用性システムを柔軟に構築する「PowerEdge R900」
この柔軟なシステムならば、各リソースを効率的に利用し、ハードウェア性能を最大限に引き出すことができる。また、さまざまな障害発生にもあらゆるリソースをダイナミックに入れ替えることで、高可用性を持つシステムを安価に実現できる。今後、高可用性システムの実現には、仮想化も重要な構成要素になるであろう。 |
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提供:デル株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2009年1月16日
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レガシーモダナイゼーションを推進するDell+Oracle
デル
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