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ハウジング並みの構成をホスティングの手軽さで
〜さくらインターネット「専用サーバ Platform St」

レンタルサーバ市場も成熟し始めており、個人でも気軽に利用できる専用サーバ型サービスの選択肢も豊富になってきている。レンタルサーバ低価格化の立役者でもあるさくらインターネットが提供する「専用サーバ Platform St」は、複数台のサーバやネットワーク機器などを組み合わせたシステムを構築できるホスティングサービスだ。専用レンタルサーバ並みの手軽さに加え、コスト面でも同様のサービスを大幅に下回る“価格破壊”ともいえる水準となっている点が同社らしいところだ。

    レンタルサーバでは足りない

 個人ユーザーはもちろん、企業ユーザーにとってもレンタルサーバは便利なサービスだ。自社専用のデータセンターを保有している企業はそれほど多いわけではないので、サーバが不足した場合にも簡単に増やすわけにはいかず、まずは設置スペースの確保から、という段取りになる企業は珍しくはないだろう。特に、一時的に利用するサーバであれば、レンタルサーバでまかなうというのはコスト面でも導入/運用に関わる人的負担の面からも有利な選択となる。とはいえ、レンタルサーバも万能ではない。


専用サーバ Platform Stサービスを企画した、 さくらインターネット 企画部リーダーの斎藤淳児氏

 レンタルサーバは、サーバ単体でのレンタルを基本とする。専用サーバであってもこれは同様で、サーバ1台のリソースを専有できるという点が共用サーバとの違いだ。複数台の専用サーバをレンタルする契約も可能だが、この場合それぞれのサーバがどのように接続されているかは事業者任せだし、複数台のサーバをまとめて独立したネットワークを構成する、といった使い方までは想定されていないのが普通だ。

 標準的なWebアプリケーション・プラットフォームは、Webサーバとアプリケーション・サーバ、ストレージやデータベースなど、複数のサーバがネットワークで接続され、さらにファイアウォールやロードバランサーなどのネットワーク機器も含む数台〜十数台程度の機器の組み合わせとなるのが一般的だ。企業ユーザーにとってはサーバ単体で用が足りる用途の方がむしろ少ないくらいで、何かまとまった処理を実行するには、まずはこうしたネットワーク化されたシステムが必要になる。こうしたシステムを実現するには、従来であればハウジング型の契約でデータセンターの内部に設置スペースを確保し、サーバなどの必要な機器を自前で持ち込んでシステムを構築する、という手順を踏んでいた。もちろん、こうした手法は現在でも有効だが、これでは不便な場合もある。典型的な例は、期間限定のキャンペーンサイトの構築などだ。

 期間限定キャンペーンをインターネット上で展開する手法は、すでに一般的になっている。スーパーマーケットで買った食品のパッケージにURLが記載されていることは珍しくもなくなっている。こうしたキャンペーンでは、当然ながら実施期間中に大量のアクセスが発生する。自社専用のデータセンターを保有していればそこにキャンペーン用のWebシステム一式を設置するのが自然な選択かもしれないが、そうしたくはない場合も存在する。例えば、セキュリティやパフォーマンスへの配慮から、キャンペーンのトラフィックを自社データセンターに誘導したくないこともあるだろう。また、システムを構成するサーバやネットワーク機器に関しても、必要なのはキャンペーン期間中だけとなると、それをどう調達するかも悩みどころである。現在の経済環境ではIT機器をむやみに購入するわけにはいかないだろうが、かといって短期間のレンタルは割高となることも多い。もちろん、サーバ単体が基本のレンタルサーバでは、大量のトラフィックに対応するシステムは組みにくいだろう。こうした需要に応えるソリューションとなるのが、「専用サーバ Platform St」というわけだ。


さくらインターネットが提供するサービスのラインナップと、その対象規模。専用サーバ Platform Stは専用サーバの手軽さでハウジング並みのサーバ構成ができるという位置付けだ

    専用サーバ Platform Stの概要

 さくらインターネットの「専用サーバ Platform St」は、サーバやネットワーク機器を最大20台まで組み合わせてシステムを構築することが可能なサービスだ。同社の専用サーバ・サービスは複数台構成も可能だが、最大で4台までとなるので、5台以上のサーバを必要とするシステムではPlatformサービスを利用することになる。最大構成台数はプランによって異なり、「プランS」では最大5台、「プランM」では最大10台、「プランL」では最大20台までの構成が可能だ。いずれのプランにも、標準で10Mbpsの専有回線とファイアウォールが付帯するが、ファイアウォールはシステムの構成台数には含まれないので、例えばプランSでもサーバ5台を専有の10Mbps回線で公開し、ファイアウォールで保護することが可能となる。また、ICMP、HTTP、HTTPS、FTP、SSH、TELNET、SMTP、POP3、IMAPの各サービス・プロトコルを対象としたサービス監視も標準で提供される。

 ネットワーク回線には、10Mbps専有回線からのアップグレード・オプションも用意されている。「100Mプレミアム」では100Mbpsの専有回線、「1000Mスタンダード」では1Gbpsの共有回線(帯域目安200Mbps)が利用可能となる。なお、回線をアップグレードした場合にはファイアウォールもそれに応じてグレードアップされる。標準の10Mプレミアムまたは100MプレミアムではJuniper NetworksのSSG5(128MB版)が提供されるが、1000Mスタンダードを選択した場合には同Juniper Networks のSSG140に変更される。なお、最低利用期間は3ヶ月に設定されており、短期のキャンペーンや一時的な需要増に対応するシステムのためのプラットフォームとしても利用しやすいように配慮されている。

 システムを構成する機器として組み合わせることが可能なのは、標準付帯となるファイアウォールの他、「サーバ」(同社製オリジナルサーバ)、レイヤ4対応もしくはレイヤ4〜L7対応の「ロードバランサー」(Barracuda LB 340、Coyote Point Systems Equalizer E350GX)、「NAS」(NETGEAR ReadyNAS 1100)の3種類のデバイスとなる。最大台数の範囲内で任意の組み合わせが実現できる。Webサーバ中心の構成であれば、ロードバランサーを設置し、必要な数だけサーバを並べるという構成が可能だし、NASを加えて共有ストレージを実現することもできる。システムの特性やユーザーのポリシーに応じて柔軟な構成を実現できる点が、「専用サーバ Platform St」の特長だ。

 サーバは、同社が用意する「Core 2 Duo」(Core 2 Duo E7300 2.66GHz、2GB RAM、500GB RAID1ハードディスク)または「Xeon」(Dual-Core Xeon E3110 3GHz、2GB RAM、500GB RAID1ハードディスク)のいずれかが選択可能だ。OSは、CentOS 4/5(32bit/64bit)、Red Hat Enterprise Linux ES4/5Server(32bit/64bit)、Windows Server 2003 R2から選択できる。

  初期費用 月額料金

基本プラン

プランS(最大5台)
10万5000円
5万2500円
プランM(最大10台)
15万7500円
10万5000円
プランL(最大20台)
21万円
15万7500円
オプション 100Mプレミアム(専用回線)
10万5000円
10万5000円
1000Mスタンダード(共有回線)
10万5000円
26万2500円
サーバ・レンタル Core 2 Duo
9万9800円
1050円
Xeon
12万8800円
2100円
メモリ追加 メモリ2GBアップグレード
0円
2100円
ネットワーク機器
レンタル
L4対応 ロードバランサー
(Barracuda LB 340)
5万2500円
5万2500円
L4〜L7対応 ロードバランサー
(Coyote Point Systems
 Equalizer E350GX)
10万5000円
10万5000円
NAS(NETGEAR ReadyNAS 1100)
3万1500円
3万1500円
OSプラン CentOS 4/5(32/64bit)
0円
0円
RHEL ES4/5(32/64bit)
0円
2625円
Windows Server 2003 R2
0円
3150円
専用サーバ Platform Stの主なプラン、オプション価格(税込み)

    圧倒的な低価格

 さくらインターネットの「専用サーバ Platform St」の最大の特長としては、やはりこれまでの相場観を塗り替えるような価格設定が挙げられる。サーバ4台(Core 2 Duo)、10Mbps専有回線、ファイアウォール1台の構成の場合、「専用サーバ Platform St」では、初期費用50万4200円、月額料金は5万6700円となる。同様のサービスを提供している他社と同等の構成で比較した場合、初期費用に関しては最安値ではないものの、月額料金には大きな差がつく結果となった。競合での月額料金の最安値は19万2000円となっており、「専用サーバ Platform St」の3倍以上の金額だ。



専用サーバ Platform Stの構成例

  台数 初期費用 月額料金

基本プラン

プランS
-
10万5000円
5万2500円
サーバ Core 2 Duo
4台
39万9200円
4200円
回線 10Mbps専用回線 ※1
-
0円
0円
ファイアウォール
Juniper Networks SSG5 ※2
1台
0円
0円
合計
50万4200円
5万6700円
※1 100Mbps専有回線、1000Mbps共有回線へのアップグレードも可能(有償)
※2 1000Mbps共有回線の場合は、Juniper Networks SSG140
上図の構成例の場合の価格例。Webサーバ3台、DBサーバ1台という一般的な構成で月額は5万6700円

 これだけコスト差が開くと、使い方も変わってくるだろう。期間限定のキャンペーンサイトのような使い方ももちろんだが、SOHOやスタートアップといった、多額のシステム投資は避けたいユーザーにとっても、使いやすいサービスとして候補にのぼってくるはずだ。Web上でのサービスは、まだ「アイデア一発で」勝負できる余地が残っており、独自のアイデアをシステム化してみたいと考えている人もいるのではないだろうか。こうした場合、リスクを考えれば最初からあまり多額のシステム投資はできないが、かといってレンタルサーバ1台だけでは充分な品質のサービスを実装できない可能性もある。しかし、複数台のサーバやネットワーク機器を組み合わせて独自のサービス・ネットワークを構築できる「専用サーバ Platform St」なら、最小限のリスクで新規サービスの立ち上げも可能になるのではないだろうか。

 実は、2007年1月から「専用サーバ Platform」サービスが提供されているのだが、こちらは今回新たに開始された「専用サーバ Platform St」の上位サービスという位置づけだ。「専用サーバPlatform St」の“St”は、“Standard”の意味が込められており、サービス内容/価格共に今後の「専用サーバ Platform」サービスラインナップのスタンダードとなる、というさくらインターネットの意気込みが反映された命名だ。専用サーバ Platformは、サーバがNEC製となり、搭載可能なメモリ量やハードディスク容量もより大容量となることや、UTMも組み合わせ可能になること、全機器のトラフィックレポートなどがセットになった運用保守メニューの管理サーバパッケージが提供されること、リモートKVMが使用可能となること、などが「専用サーバ Platform St」との違いだ。より高いレベルの信頼性を確保したい場合や、サーバの処理能力を高くしたい場合、UTMを併用してセキュリティを高めたい場合などには、こちらを選ぶことになる。当初は「専用サーバ Platform St」で運用を開始し、システム規模が拡大した段階で移行する、というアップグレード・パスとして位置づけることも可能だろう。コスト面での差は、基本プランの月額料金がS、M、L共に5万円ずつ上がるのと、サーバのレンタル料金が初期費用なしで月額料金が1万円〜2万5000円に設定されていることだ。サーバ・レンタルの初期費用がないため、契約時の初期投資額は専用サーバ Platformの方が安価になることもあるが、月額料金の差からおおよそ3カ月以上利用すれば総コストは「専用サーバ Platform St」の方が安価になる。また、専用サーバ Platformの最低利用期間は12カ月となっており、短期/臨時の用途では「専用サーバ Platform St」の方が使いやすい。

 「専用サーバ Platform St」の投入で大幅なコストダウンが可能になる一方、サーバのパフォーマンスや信頼性を確保したいという要望にも応えられる幅の拡がりも確保されたことになる。“所有から利用へ”とITシステムのトレンドが大きく転換しつつある今、プラットフォーム・レンタルはユーザーにとっても重要な選択肢となるはずだ。

提供:さくらインターネット株式会社
アイティメディア営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2009年08月31日


関連リンク
さくらインターネット
さくらインターネットの専用サーバ Platform St

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