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WAN回線の帯域幅を最大限に有効活用 |
「各事業所で使用しているアプリケーションのデータを一元管理・共有化し、ビジネスの意思決定に役立てたい」「ITガバナンス強化のため、各拠点でばらばらに管理していたアプリケーションを統合したい」こうしたニーズから、地理的に離れた拠点間にまたがって動作する業務アプリケーションが増えている。ここでシステム運用管理者を悩ませるのが、拠点間を結ぶWAN回線の帯域の管理だ。ユーザーは、WANを経由したアプリケーションの処理が遅いと文句をいう。しかし、WAN回線の増強は極めて高いコストを要する。それにそもそも、回線の増強で本当にアプリケーションの処理性能が向上するのか、分かったものではない……。そんなユーザーのためにジュニパーネットワークスが提供するのが、「WANアプリケーション最適化プラットフォーム」だ。 |
WANアプリケーション最適化の統合プラットフォーム | ||
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ネットワーク分野を中心に多彩な製品・サービスを提供するジュニパーネットワークスでは、WAN環境で動作するアプリケーションの性能最適化を支援するアプライアンス製品「WXプラットフォーム」と「WXCプラットフォーム」をラインアップする。
この2つの製品の大きな特徴は、WANアプリケーションの最適化に必要な「圧縮」「アクセラレーション」「アプリケーションの制御」「可視性とレポーティング」の4つの機能をすべて備え、かつそれらがシームレスに連携して動作する点にある(図1)。
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図1 WX/WXCプラットフォームの各機能とその効果(クリック >> 拡大) |
同社 AT営業開発本部 システムズエンジニアの濤川慎一氏(写真1)は、「WX/WXCプラットフォームは、単にWAN回線のスループットを向上させるだけの製品ではない。管理機能も併せて提供することで、WAN環境の状態監視から問題点の改善策の提案、最適化まで一連のサイクルをすべてカバーする」と同製品の強みを説明する。
以下、WX/WXCプラットフォームの特徴を詳しく見ていくことにしよう。
WAN高速化のための先進技術 | ||
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写真1 ジュニパーネットワークス AT営業開発本部 システムズエンジニア 濤川慎一氏 |
■ 圧縮機能
WAN回線を流れるアプリケーションデータを圧縮し、スループットを向上させる機能が「圧縮機能」だ。
WX/WXCプラットフォームは、この機能にメモリベースの次世代圧縮技術「MSR」(Molecular Sequence Reduction)を採用。トラフィックの発生と同時に、遅滞なく高速圧縮を行うことで、大幅なアクセス速度の向上を実現する。また、動的にデータの繰り返しパターンを学習し、すでに送出済みのパターンのデータを送信する際にはラベルデータに置き換えることにより、WANに送出するデータ量をさらに削減するのだ。
■ アクセラレーション機能
アクセラレーション機能は、TCP層やアプリケーション層のプロトコル処理で発生するオーバーヘッドを削減することにより、アプリケーションのスループット向上を図るものだ。
この機能を構成する技術の1つである「パケットフローアクセラレーション」では、TCPの接続時間を短縮する「Fast Connection Setup」、データ転送時間を高速化する「Active Flow Pipelining」、パケットロスによるデータ再送を最小限に抑える「Forward Error Correction」といった複数の要素技術を組み合わせることにより、TCPプロトコルの処理を高速化する。
また、「アプリケーションフローアクセラレーション」と呼ばれる技術で、Microsoft ExchangeのMAPI、MS File ServicesのCIFS、WebアプリケーションのHTTPの3種類のアプリケーション層プロトコルを独自にパイプライン処理し、高速化を実現する。
■ アプリケーションの制御
これまで説明した機能は、主にWAN回線のデータ転送の高速化をサポートするものだが、WX/WXCプラットフォームはWAN環境を監視・管理する機能も充実しており、 他社製品との大きな差別化ポイントになっている。
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写真2 WXCアプリケーション アクセラレーション プラットフォーム(クリック >> 拡大) |
WX/WXCプラットフォームは、QoS(Quality of Service/サービス品質)と呼ばれる機能で、WAN帯域幅のインテリジェントな管理を実現する。
「アクセラレーション機能で単にアプリケーションの高速化を行っただけでは、伝送遅延にシビアな音声データなどの帯域がアプリケーションデータの帯域に圧迫されてしまうことがある。このような伝送遅延にシビアなアプリケーションを識別し、優先的に処理するためにQoS機能が重要な役割を果たす」(濤川氏)。
また、ユーザーがQoS機能を容易に使えるよう、使いやすい直感的なセットアップウィザードを提供している。これにより、ユーザーはアプリケーションの帯域使用状況を簡単に把握できるようになり、改善策を素早く打つことが可能になるのだ。
■ 可視性とレポーティング
「Web View」と呼ばれる機能を活用することで、デバイス単体ごとにアプリケーションとトラフィックに関する26種類のレポートを作成し、WANの状況を視覚化できる。アプリケーション別のレポート表示やトラフィック量のランキング表示、パケットキャプチャなども可能だ。
さらに、WAN環境の全体的な状況を把握できるモニタリングソフトウェア「WX CMS」をオプションで用意。WX/WXCプラットフォームのデバイス2000台をモニタリングすることができ、その時点で発生している圧縮や高速化の状態、QoSの状態、WAN帯域を使用しているアプリケーションの組み合わせなどといった情報を取得できる。
拡張性にも優れた統合ソリューション | ||
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WX/WXCプラットフォームはその優れた拡張性も大きな特徴で、TCPセッション数の制限は最小でも1万6000セッション、ほとんどのモデルで6万4000セッションをサポートしている。
「セッション数が少ないテスト環境で高速に動作する製品でも、実環境で制限セッション数をオーバーすると期待した効果が出ないことが多い。将来的な拡張性を考えても、多くのTCPセッション数をサポートするWX/WXCプラットフォームは、他社の競合製品より優位にある」と濤川氏は強調する。
これまで説明してきたWX/WXCプラットフォームの個々の機能は、他社製品にも備わっているものかもしれない。しかし、アクセラレーション機能とQoS機能の連携の例でも見たように、各機能がシームレスに連携し、効率的にWANアプリケーションの全体最適化を図ることができるところにWX/WXCプラットフォームの真の強みがある。WAN環境で動作するアプリケーションを抱える企業にとって、実に投資効果の高いソリューションだといえよう。
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提供:ジュニパーネットワークス株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2008年 7月 24日

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