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@IT > 業務運用のPDCAサイクルをスムーズに回す「JP1/AJS2」オプション活用のポイント |
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業務システムを円滑に運用するためには、PDCAサイクルの各フェーズを滞りなく確実に回していくことが重要だ。 日立製作所のジョブ管理製品「JP1/Automatic Job Management System 2(JP1/AJS2)」は、『大量のデータを一括登録・変更したい』『業務サーバ間のデータ転送を確実に行いたい』など、さまざまな場面に応じたオプション製品を提供している。 ここではフェーズごとに、JP1/AJS2オプション製品の活用ポイントを紹介する。
構築フェーズにおける重要なポイントは、直感的に業務運用の流れを把握し、大量のデータ入力や変更作業を効率よく実施することで、ジョブネットの定義ミスなどのリスクを抑えることにある。 例えば、開発環境でシステムの構築やテストを実施してから本格運用を開始する場合、課題となるのが本番環境への移行作業だ。開発環境と本番環境では、サーバ台数やファイルパスなどシステムの構成が異なる場合が多い。このような際にGUIベースで1つ1つジョブネットの定義を変更するのでは時間がかかってしまう。また、大量のデータを手作業で変更していくと、ヒューマンエラーが生じる可能性も少なくない。 このような問題を「JP1/AJS2 - Definition Assistant(JP1/AJS2 - DA)」が解消する。 JP1/AJS2 - DAは、ジョブネットの定義をExcelに読み込んで一括変更を可能にするJP1/AJS2のオプション機能だ。JP1/AJS2 - DAはジョブを実行するサーバやスケジュールなど、ジョブに関する主な定義項目をExcelにエクスポートして修正や一括変更ができる。
また、ジョブ定義項目を一覧表示できるため、業務運用の見直しや今後の機能拡張に向けた検討にも役立つ。システムの改修に向けた業務フローやジョブ定義項目の見直し、追加機能の検討などを一覧表にして関係者に提示・回覧するといったことも容易にできる。 もちろん、定義項目のエクスポートやインポート、修正などの履歴はJP1/AJS2 - DAの変更履歴管理機能で確認できる。誰がどのような変更を行ったのかを履歴で管理できるので、内部統制のためのトレーサビリティ機能の1つとしても役立つ。
運用フェーズにおける重要なポイントは、できるだけ定型業務に人手を介さないことや、安定したインフラ上で運用し、異常時に備え直感的に業務運用の流れを把握できることなど、運用ミスを防ぐことにある。 例えば、本社や支社・事業所間、複数の業務システムをまたいだシステム運用を行う場合、各サーバに保存している業務データを転送して処理する必要がある。日々の運用においてはバッチ処理による自動データ送受信機能のほか、ネットワークトラフィックの問題などで送受信が完了しない場合の、送達確認や送受信履歴の管理といった機能も求められる。 このような要求には「JP1/File Transmission Server/FTP(JP1/FTS/FTP)」が有効だ。 転送情報を「伝送カード」に登録することで、FTPコマンドを知らなくても容易に転送業務を行えるほか、ワイルドカードを使った複数ファイルの一括転送機能、ファイル転送後のプログラム自動起動機能、ファイル転送履歴の管理機能など多彩な機能を備える。ジョブスケジューラ(JP1/AJS2)と連携すれば、バッチ処理のような計画的ファイル転送業務も容易に構築できる。
また、複数の業務システムを連携するうえで注目したいのが送達確認機能だ。 送信側と受信側双方にJP1/FTS/FTPを導入し、送受信後に双方のファイルサイズを確認することで、ファイルの破損を検出するというもの。これによって、エラー後にも速やかに再送受信でき、業務の円滑な運用が可能になる。そのほか、ユーザープログラムからファイルを送受信できるファイル送受信APIも用意している。
監視フェーズにおける重要なポイントは、異常な兆候を素早くとらえて障害を事前防止すること、障害発生時には障害の原因を素早く確認して業務停止時間を短縮することにある。 規模の大きい業務システムでは、ジョブネットの登録・変更といった管理業務と、システム全体・特定のサーバなどを監視する監視業務を切り離すことで、システム運用の明確な切り分けと分業化を図りたいというニーズがある。 こうした要望に応える製品が「JP1/AJS2 - Web Operation Assistant(JP1/AJS2 - WOA)」だ。 JP1/AJS2 - WOAは、Webブラウザ上でのジョブネットの状態監視を可能にする製品である。複数マネージャーのジョブやジョブネットの情報をWebブラウザ上に一覧形式で表示して一括監視できるほか、複数マネージャーの複数ユニットに対して、ジョブの再実行などの操作も行える。
ジョブ実行状況の監視機能とジョブネットの定義機能の両方を持つJP1/AJS2 - Viewと違い、JP1/AJS2 - WOAはジョブの定義機能を持たないため、ジョブ定義体の管理業務と監視業務を切り分けて運用できる。オペレーターに不要な権限を与えずに済むため、セキュリティの向上も実現できる。 もちろんWebブラウザ経由のため、VPNなどのリモート環境での利用ができ、場所を選ばない柔軟な監視が可能だ。
評価フェーズにおいてポイントとなるのは、運用状況を可視化することでボトルネックの認識や潜在的な問題を把握することだ。 システムを安定的・継続的に運用するためには、稼働状況に応じた柔軟かつ適切な運用改善計画が必要になる。そのためには、繁忙期におけるジョブの処理状態やエラー数、遅延状況などを監視し、障害の予兆をいち早くとらえることが大切だ。 そこで活用したいのがジョブの稼働状況を監視・追跡して分析に役立てられる「JP1/Performance Management - Agent Option for JP1/AJS2(JP1/PFM - Agent for JP1/AJS2)」だ。 ジョブ管理システムは業務を遂行するための基盤であり、OSやDBなどと同様にリアルタイムな性能監視が必要となる。それだけでなく、将来的な機能拡張などに向けた継続的な性能のトレーサビリティの実現も求められる。
JP1/PFM - Agent for JP1/AJS2は、実行を開始したジョブやジョブネット数、実行を終了したジョブやジョブネット数、遅延ジョブネット数、ジョブの滞留数、最大滞留時間、平均滞留時間などの情報を収集できる。ジョブ管理機能のJP1/AJS2と組み合わせることで、こうしたパフォーマンスデータの収集や稼働監視の自動実行も可能だ。こうして蓄積した情報を分析することで、システム拡張の計画にも役立てることができる。 ◆ 以上、説明してきたとおりJP1/AJS2とオプション製品を組み合わせることで、業務の運用サイクルにおける各プロセスでの効率性・有効性を高めることが可能だ。業務の自動運用における課題を解消するこれらの製品を検討してみてはいかがだろうか。
提供:株式会社 日立製作所 企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT 編集部 掲載内容有効期限:2008年4月16日 |
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